今週の見通し

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谷本　憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定（貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員

＜今週の予定＞
・16日：世界経済フォーラム(ダボス会議)(～20日)、キング牧師生誕記念日

・17日：日銀金融政策決定会合(～18日)
・18日：米小売売上高
・22日：中国春節(～27日まで休み)

＜CFTC建玉明細＞
金

(直近5週間)

右軸：大口投機玉買い越し

1月10日終了時点のNY金大口投機玉買い越しは150,535枚。

前の週から比べ、8,869枚買い越しが増えました。

6週連続の増加、NY金総取組増加とともに注目されます。

白金

(直近5週間)

右軸：大口投機玉買い越し

1月10日終了時点NY白金大口投機玉買い越しは30,702枚。

前の週と比べ、199枚買い越しが増えました。

取組増が買い越し増とはなっておらず、相場転換のポイントとなるか注目されます。

CFTCとは”US. Commodity Futures Trading Commission”の略で、米商品先物取引委員会のこと。各取引所の建玉明細を開示することを義務付けており、毎週金曜日引け後にその週の火曜日時点の参加者別建玉明細”Commitments of Traders”を公表している。

＜今週の見通し＞
早期のインフレ抑制期待を背景に、市場はドル安の様相を強めています。
引き締め継続を市場に織り込ませたい当局ですが、早期引き締め緩和を催促する市場との間には温度差があります。
今週末よりブラックアウト期間に入るため、当局者発言は今週いっぱいとなります。
先週末時点での次回会合での25bp利上げ確率は、93.7%とほぼ決まりっぽいです。
当局者発言はあくまで「五分五分」、50bp利上げの可能性もあります。
日本のバブル崩壊は、日銀三重野総裁時代の引き締め継続と言われています。
FRBは日本以上にバブル崩壊を研究していると言われているため、次回会合にて強硬に引き締める可能性は低いでしょう。
一方で市場に迎合し、ボルカー時代の過ちを繰り返すわけにもいきません。
今週の当局者発言プラス「ニック」は、かなり注目されます。

我らがニッポンの金融政策も注目されます。
日本銀行は、今週火、水曜日に金融政策決定会合開催を予定しています。
1、4、7、10月会合では、「展望レポート」が公表されます。
前回12月会合では、10年国債利回りについて0%の誘導目標を維持しつつ、変動許容幅を従来のプラスマイナス0.25%から0.5%へ拡大することを決定しました。
市場は0.5%までの上昇を容認したものと受け止め、円が買われる動きとなりました。
先週の読売新聞による「検証報道」を受け、今回の会合での「黒田バズーカ」に対する検証や政策の一部変更などが意識されています。
展望レポートにて、物価情勢の見通し引き上げなどが予想されます。