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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員
▼ドルインデックスは20年ぶり水準
利上げとは、中央銀行が政策金利を引き上げることです。
過熱気味の景気やインフレの進行を抑えるために、通貨供給量を引き締めます。
通常金利を引き上げると通貨の流通量が減り、通貨の価値が上がります。
現在の米国は40数年ぶりのインフレを抑えるため、政策金利を引き上げています。
当然ドルの価値は上昇、ドルインデックス(※)は2002年以来の水準へと上昇しています。
※ドルインデックスとは、ユーロ・円・ポンド・スイスフランなど複数の主要国通貨に対する米ドルの価値を指数化したもの
先週末より米金融当局による金融引き締めペースの加速が再び懸念され、ドルインデックスの上昇も目立ってきました。
ドル引き締めに伴い他の国も負けじと政策金利を引き上げ、自国通貨の防衛に努めています。
さながら通貨の「引き上げ」合戦です。
ところがドルが強すぎるため、金利を引き上げてもドル以外の通貨は下落しています。
▼世界的リセッション入りが警戒されるサイン
下落する「ドル以外の通貨」のなか、身近な例として「韓国ウォン」があります。
韓国中央銀行は先月13日の金融通貨委員会で、政策金利を0.50%引き上げて年2.25%としました。
しかしウォンは対ドルで下落、13年4カ月ぶりの水準にまで下落しています。
月足で確認すると、こんなかんじです。
今回を除くと、これまでに4回ドルが大きく上昇し、ウォンが下落しています。
まずは1997年、タイを発端に拡大したアジア通貨危機。
韓国はこの年の11月にIMFに対し救済を要請、翌12月には1ドル=1,995ウォンにまで下落しています。
次にリーマンショック時の「韓国通貨危機」。
リーマン株を取得すると表明していた韓国産業銀行が、一転出資協議を打ち切り。
深刻なドル不足を招き、ウォンは2009年3月に1,600近辺にまで下落しています。
2016年は年明け早々上海株式市場が大荒れ、史上初のサーキットブレーカー作動、後日撤廃されるなど、上海市場は1月だけで25%の下落(上海ショック)。
韓国ウォンは、1ドル=1,250ウォン近辺にまで売られました。
そして記憶に新しい「コロナショック」。
ダウは連日2,000ドルを越える下落、サーキットブレーカーが発動しました。
このようにいずれも株価がクラッシュしていますが、今回は不思議なほど静かです。
▼ニッポンは?
金利引き上げは経済にブレーキを掛けることとなりますが、加えて通貨安はキャピタルフライトにもつながるため、米国以外の引き締めを行っている国々は壊滅的なダメージを受けることとなります。
一方で、緩和を続けている国もあります。
中国やロシア、トルコ、そして我がニッポンです。
黒田日銀総裁は今年6月6日に「家計は値上げを許容」と発言し、各メディアやSNSなどで一斉に叩かれてしまいました。
あのとき心ない世論に負けて利上げを行っていたら、どうなっていたのでしょうか。
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