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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員

 

数ある商品市況のなかで、原油に匹敵する「景気銘柄」が銅です。

景気の先行きを計るうえで銅は重要な指針となりますが、ここへ来て銅価格の下落が止まりません。

 

銅1年8カ月ぶり安値 ゼロコロナで需要減、景気不安映す

銅の価格下落が止まらない。足元で国際指標となるロンドン金属取引所(LME)の先物価格が1年8カ月ぶりに節目となる1トン7000ドルの大台を割り込んだ。背景にあるのは中国を中心とした銅需要の縮小だ。中国はゼロコロナ政策で企業活動が停滞。経済的な結びつきが強い欧州も影響を受ける。金利上昇に伴う世界的な景気減速懸念も反映し、軟調な展開が続きそうだ。

LME3カ月先物は15日に一時1トン6955ドルと、2020年11月以来の安値を付けた。3月上旬の終値での史上最高値(1万674ドル)からは35%安だ。18日は前営業日比3%高と反発したが、6月以降はほぼ右肩下がりの下落が続いている。

 

 

価格下落の最大の要因は、世界の銅消費の約半分を占める中国の需要減だ。新型コロナウイルスの感染拡大を都市封鎖(ロックダウン)などで封じ込めるゼロコロナ政策によって、企業活動が大きく停滞している。15日に国家統計局が発表した22年4~6月の実質国内総生産(GDP)は、前年同期比0.4%増にとどまった。品目別の生産をみると、1~6月では銅を多用する自動車が前年同期比2%減、半導体(集積回路)が6%減と主要産業の生産が大きく落ち込んでいる。

中国の商品取引所「上海期貨交易所」の銅在庫は足元で約7万トンと、上海市のロックダウンが解除される直前の5月末比で72%増えた。一時的な在庫の増加要因がある春節(旧正月)後の2カ月間を除くと21年8月以来の高水準で、それだけ中国国内で銅の需要が減ったことを示す。実際、米バンク・オブ・アメリカは4月と5月に銅需要は1割強落ち込んだと分析している。

 

丸紅経済研究所の李雪連シニア・アナリストは「民間では新規の設備投資を見送る動きが出ている」と指摘する。上海市などで感染再拡大の兆候が表れており、自動車部品や電子部品向けに銅需要が一段と落ち込む可能性も意識されている。

中国経済との結びつきが強い欧州の銅需要も落ち込んでいる。LMEの銅在庫は、価格がピークをつけた3月上旬時点に比べ87%も増えている。英豪資源大手のリオティントは「欧州の製造業は供給不足や消費者の景況感の悪化などが直撃している」と需要減に警戒感を示す。インフレ抑制を狙った政策金利の引き上げが各国で急ピッチで進み、世界的な景気減速懸念が強まっている影響も大きい。

新規鉱山の稼働に伴う供給過剰も指摘されている。7月に三菱商事が出資するケジャベコ鉱山(ペルー)が操業を開始。年内には住友金属鉱山が権益を持つケブラダ・ブランカ鉱山(チリ)が生産を始める見通しだ。住友金属鉱山の松本伸弘専務執行役員は「22~24年にかけては鉱石余剰の状況になるとみられる」と指摘する。

銅の需要減を受け、投機筋は買いポジションを一気に縮小している。米商品先物取引委員会(CFTC)の投機筋の建玉(未決済残高)動向は、7月上旬時点で20年3月下旬の「コロナショック」初期以来の売り越し水準となった。

中長期で考えると、電気自動車(EV)など脱炭素対応で銅の需要増は確実視されている。開発する鉱山の高地化などに伴い人件費や環境対策コストも膨らむ。鉱山の採算ラインは1トン7000ドル程度とみられるため、「銅価格はこの水準を一時的に割ることはあっても、それが続くことは考えにくい」(非鉄金属コンサルタントの多田克己氏)との見方もある。

ただ、中国をはじめ世界的な景気の鈍化懸念は強まるばかりで、実需の回復には時間がかかりそうだ。「下値は堅いものの、上値を追うだけの材料はない」とみずほ銀行の能見真行調査役が話すなど、投機筋が再び強気に転じる材料も乏しい。

米ゴールドマン・サックスは今後3カ月の銅価格を1トン6700ドルと、従来予想(8650ドル)から大幅に下方修正した。バンカメも欧州で天然ガス不足が深刻になるという悲観シナリオでは銅が1トン4500ドルまで下落する可能性があるとみるなど、価格見通しの引き下げが相次ぐ。

銅価格は景気の先行きに敏感に反応するため「ドクター・カッパー」とも呼ばれる。足元の診断を素直に受け止めれば、当面は上値が重い展開が続きそうだ。(7月19日付日経新聞)

 

全文掲載いたしましたが、中国による需要減退、そしてドル引き締めにより価格が下落。

銅は「戦争銘柄」でもあり、ロシアによるウクライナ侵攻直後に史上最高値を記録。

その後は、一貫して下落しています。

 

 

下落に伴い、ファンドも買い撤退、コロナショック以来の売り越しに転じています。

 

 

おそらく「コロナバブル前」水準である2ドル台中盤がターゲットか。

 

 

リターンムーブを入れながら、2020年初水準を目指すと思われます。

銅が売られるということは、株式をはじめとしたリスク資産も売られるでしょう。

 

2024年まで供給過多とのことですが、ある意味NY金長期サイクルに合致します。

「米債逆イールド」も含め、景気後退のサインはいくつか点灯しています。

 

 

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