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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員
FOMCとは
米国連邦市場委員会(Federal Open Market Committee:FOMC)の略。FRB(Federal Reserve Board:連邦準備制度理事会)理事と連邦準備銀行総裁(地区連銀総裁)が参加する米国の「金融政策の基本方針を決定する会合」。FOMCの構成メンバーは12名だが、そのうちの7名はFRBの理事で残り5名はアメリカに12地区ある連邦銀行の総裁。連邦銀行総裁のうち1名はニューヨーク連邦銀行総裁が務めることになっており、残りの4名は他の連邦銀行総裁が持ち回りする。
米国時間14日より二日間の日程で、FOMCが開催されます。
会合後の声明は日本時間16日早朝3時に公表され、その後3時半からパウエルFRB議長による会見が行われます。
前回会合の概要と、今回のポイントをまとめます。
<前回会合>
2022.5.4
前回5月会合では、22年ぶりとなる大幅利上げとバランスシート縮小の6月開始を決定しました。
75bpの利上げ幅については積極的に議論されなかったとして、市場の反応はややドル安でした。
日本がGW中のイベントだったためか、安寄りした金は買われました。
<3月会合時点での見通し>
適正なFF金利見通しの中央値(%)
<中間予想値>
<今会合のポイント>
前々回3月会合時点での金利見通しは、「2022年末1.75-2.00%」でした。
「適正なFF金利見通しの中央値」による見通しに注目。
今回を除くと、年内残り会合はあと4回(7,9,11,12月)です。
4回の会合で、金利をどこまで引き上げるのでしょうか。
残り4会合すべて50bpの利上げを行ったとして、12月会合時点で3.25-3.50%です。
ブラード総裁のおっしゃる「3.50%」となると、どこかで75bp利上げが必要になります。
昨日のCME FedWatchによると、今会合での75bp利上げ確率は74%へ上昇しています。
金利見通しと引き締めスケジュール加速が注目されます。
今朝の時点で長短金利は、逆イールドとなりました。
目先引き締めは進むものの将来的な利上げは望めない、すなわちリセッション入りの示唆。
3%台半ばが、現実的な「引き上げ目標」でしょうか。
左軸:上海総合指数 右軸:FF金利(上下逆注意)
特に中国株をはじめとした「新興国市場」に対する反応に注目です。
右軸:2年債利回りとの乖離(上下逆注意)
政策金利に近いとされる2年債利回りとFF金利の乖離からすると、NY金は1,300ドル近くでもおかしくありません。
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