今回は、私が昔読んだ本をご紹介いたします。
内容(「BOOK」データベースより)
人口十万の某地方都市が、ある日、突如として奇妙な狂気に支配された。“反東京”というその騒動の実体を探るべく乗り込んだ左文字進・史子の夫婦探偵は、たちまち東京人ボイコットの嵐に捲き込まれてしまい、あげくの果てに次々と起る殺人事件の容疑者にされてしまった。狂気の正体は一体何なのか?その演出者は果たして誰か?そしてその目的とは?巨匠・西村京太郎が放つ戦慄の傑作長篇。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
西村京太郎
1930年東京都生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
この作品は1978年4月トクマ・ノベルズから刊行されたもので、今から40年以上前の作品です。
当時中学生だった私は「左文字シリーズ」が大好きで、この作品も今までに何十回と読みまくりました。
今回数年ぶりにこの本を手に取ったのには、理由があります。
それは今我々が対峙している「コロナ」そして「米大統領選」は、まさに「盗まれた都市」で警告された通りに物事が進んでいると思われるからです。
この作品は「序章」から「第七章」まであり、それぞれに副題、冒頭にはコンピューターが明示した「考察」が添えられています。
今回、それだけでもご紹介いたします。
序章
プログラム0<モデル・シティ>
コノケイカクノモデル・シティハ、ツギノジョウケンヲ、マンゾクサセルコトガ、ケンメイデアル。
ジンコウ10マンゼンゴ。
テンケイテキナ、チホウトシデ、キンダイテキナガイケンヲシテイナガラ、イッポウ、フルイ、ニホンテキタイシツヲ、オンゾンシテイルマチガ、テキセツデアル。
第一章「敵」
プログラム1<テキ>
トクテイノシュウダンヲ、ダンケツサセ、コウゲキテキナセイカクヲ、フヨスルタメニハ、テキノソンザイガ、フカケツデアル。ソノテキガ、キョダイデアレバアルホド、カレラハ、キキカント、キョウフシンカラ、ヨリツヨク、ダンケツシ、コウゲキテキニナリ、ハイタテキニナル。
ニホンジン、オヨビ、ドイツジンニオイテ、コノケイコウハ、トクニ、ケンチョデアル。
第二章「道徳の町」
プログラム2<ドウトク>
アルセイサクナリ、シュチョウヲ、テイコウナク、ウケイレサセルタメニハ、ドウトクノコロモヲ、カブセルコトガ、イマノトコロ、サイゼンノホウホウデアル。
カクメイカ、ハンケンリョクシャトイエドモ、イヤ、カレラコソ、モットモ、ドウトクテキジンブツデアル。
第三章「市民感情」
プログラム3<セロン>
イチド、イッテイノホウコウニウゴキダシタ、セロンナイシ、シミンカンジョウハ、ゾウショクシ、カソクサレル。
カカルダンカイマデクレバ、セロンヲウゴカスヒツヨウハ、ホトンドナクナリ、セロンナイシ、シミンカンジョウノウゴキヲトメヨウトスルニンゲンヲ、ハイジョスルダケデ、コトタリルハズデアル。
第四章「正義」
プログラム4<セイギ>
ダンケツシ、ガイブニタイシテコウゲキテキナシュウダンハ、ソノシュウダンニ、チョウセンシンヲイダク、イワユル、アイコクシャヲ、カズオオクウミダス。
カレラノコウドウガ、イジョウデアレバアルホド、カレラノゾクスルシュウダンハ、ソノコウドウヲ、ホメタタエ、アトニツヅクモノヲウミダスニチガイナイ。
ソシテ、ヒトツノシュウダンガ、アイコクシャデ、ミチミチタトキ、イカナルコトモ、セイギニナル。
第五章「裁判」
プログラム5<ホウリツ>
アルシュウダンヲキセイスルホウリツハ、ユルヤカナモノデアレバアルホド、ソノシュウダンノコウセイインニ、カンゲイサレルトカンガエルノハ、カンゼンナ、サッカクデアル。
ニンゲンノオオクハ、メイレイスルヨリモ、メイレイサレルコトヲコノムモノデアッテ、シュウダンノイチイントシテ、イキテイクバアイ、キビシク、キョウセイリョクノアルホウリツニヨッテ、カンゼンニ、ソノシュウダンノナカニ、トリコマレルコトヲヨロコブモノデアル。
第六章「追跡」
プログラム6<テロ>
イッテイノホウコウニ、ハシリダシタシュウダンナイニオケルテロハッセイハ、ソクドヲハヤメルコウカト、ギャクニ、テイタイサセルコウカガアル。
コウシャノバアイハ、スミヤカニ、テロヲコウカアラシメルタメニ、ドリョクシナケレバナラナイ。
サモナケレバ、コレガ、イノチトリニナルカノウセイガアル。
第七章「未来への陰謀」
プログラム7<ウラギリ>
シュウダンガ、ヒトツノシソウニトウイツサレテイルバアイハ、ウラギリハ、ホトンドオコラズ、オコッタトシテモ、ムシデキルガ、ソノシソウガ、ホウカイシカケタトキノウラギリハ、ヒジョウニキケンデアル。
ナゼナラ、ソレハ、ホシンノタメノウラギリダカラデアル。
ニンゲンハ、ホシンノタメニ、ドンナヒレツナコウイモ、ヘイキデスルドウブツデアル。
シタガッテ、スベカラク、ジョキョセネバナラヌ。
これらはある集団が、ある特定地域の世論操作、支配を目的として、スーパーコンピューターに計算させた答えです。
小説の中では、小さな地方新聞社と市会議員2名を買収するだけで、目的を達しました。
今回のコロナ騒動も「敵」が作り出され、著名人の感染や死による非難合戦、市民感情は「マスク警察」を生み出し、やがて政治批判へと繋がっています。
もう一度書きますが、これは40年以上前の作品です。
我々はもうすでに思考や言論を乗っ取られているかもしれませんね。
今読んでも色褪せない名作だと思いますので、目を通されてはいかがでしょうか。 |