【金内部要因】令和3年最低取組から復活なるか

本日の金は、43円高6,139円にて終了しました。

先週末の6,000円割れ水準から買い戻しが続き、1週間ぶりに一時6,150円を回復しています。

昨晩のパウエル議長による上院での議会証言では緩和政策の維持が明言され、金価格のさらなる上昇が期待されるところです。

一方で最近の金価格に対するネガティヴな材料としては、米国債の金利上昇やSPDRの減少など、金市場からの資金流出が挙げられます。

NY金の取組も50万枚割れ、昨年6月中旬以来の水準にまで低下しています。

また、本日の国内金市場は新ポ2月限が発会しており(発会値6,119円)、最近では安い発会です。

限月	発会値
21/04	5,918
21/06	6,077
21/08	6,647
21/10	6,423
21/12	6,248
22/02	6,119

前日2月22日には「47,847枚」にまで取組が落ち込んでいましたので(令和3年最低)、ここから取組が増えるかどうか期待されるところです。

今晩20時以降に本日の取組が公表されますが、どのようになっているか。

・2月限にどれだけ「単独買い」が入っているか

安い発会値や金価格の上昇期待から、どれだけ先限に新規買いが入っているか。

・12月限からの乗り換え玉

12月限の買い玉を利食いし、2月限への乗り換えがどの程度あるか。

これが少ないと、2月限取組も増えにくいでしょう。

日付	時間	出来高	価格
2月16日	10:00	1,587	6,184～6,204
	20:00	1,944	6,160～6,180
	21:00	3,199	6,143～6,176
	22:00	4,587	6,123～6,163
	23:00	5,835	6,103～6,128
2月17日	0:00	5,746	6,112～6,176
	1:00	2,264	6,132～6,175
	2:00	1,778	6,126～6,140
	9:00	2,347	6,107～6,121
	17:00	2,957	6,092～6,118
	21:00	1,691	6,111～6,123
	22:00	5,002	6,071～6,121
	23:00	2,268	6,077～6,099
2月18日	0:00	3,327	6,052～6,090
	1:00	2,935	6,043～6,077
	9:00	1,843	6,065～6,075
	10:00	2,242	6,062～6,079
	17:00	1,589	6,068～6,096
	23:00	3,016	6,055～6,085
2月19日	0:00	3,769	6,038～6,068
	8:00	1,667	6,031～6,049
	9:00	4,785	6,017～6,039
	10:00	6,129	5,991～6,027
	11:00	1,873	6,004～6,023
	22:00	2,728	6,009～6,056
	23:00	3,645	6,044～6,083
2月22日	9:00	1,685	6,059～6,065
	10:00	2,684	6,062～6,080
	11:00	1,819	6,064～6,080
	22:00	2,257	6,096～6,122
	23:00	2,852	6,087～6,126

こちらは、「貴金属納会指示日」以降の時間帯別出来高です。

前週の個人投資家は買い越しポジションを2,761枚減らしていたためか、6,100円台入り後の出来高が多くなっています(2月16日夜)。

2月17日夜から18日にかけての6,100円割れ水準でも同様に買いが観測されましたが、よく19日の6,000円割れのときはさすがに投げも出たようです。

本日の金12月限高値は、2月16日夜の抵抗で止められたようです。

ゴムや白金とは異なり、乗り換え玉が少ない金は先限取組が増えにくいと想像します。

裏を返すと降りられない買い玉はまだまだ多いと思われ、本日の取組発表時に「12月限の減り具合」と「新ポ2月限取組」を確認しましょう。

今週は祭日がありましたので、「投資部門別」は金曜日に、明日は久しぶり「金ローアノマリー」のご紹介です。

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日本フィナンシャルセキュリティーズ㈱  谷本　憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定（貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員