最近は米大統領選ネタが続いてしまったので、本日は趣を変えて「白金」です。
本日の白金は、26円高3,015円にて終了。
先月28日に10月限が発会しましたが、本日は「一代高値」を更新するなど力強い動きを見せました。
いくつかの観点から、今後の白金相場を占いましょう。
①南アランドが強い
右軸:USD/ZAR(上下逆注意)
一概には言えませんが、南アランドとNY白金にはある程度の相関関係があるようです。
上記の場合、ドル/ランドが下落(ランド上昇)すると、白金も強含む傾向が見られます。
先週9日、USD/ZARは安値15.2072を記録、2月26日以来の安値です(ランド高値)。
直近ドル/ランド安値は2018年2月23日の11.53、現在はちょうど半値押し水準です。
ランド上昇維持か反落か、白金相場を占う要因のひとつです。
②取組が少ない
東京最後のプライス・スキャンレンジは186,000円。
大阪移管後すぐに108,000円へと減らしてもらったにもかかわらず、取組は2,000枚増えた程度。
活発な乗り換えも見られないことから、玉が停滞しています。
限月 |
帳入値段 |
取組高 |
Dec-20 |
2,993 |
2,095 |
Feb-21 |
2,990 |
1,875 |
Apr-21 |
2,994 |
2,079 |
Jun-21 |
2,993 |
5,142 |
Aug-21 |
2,997 |
7,757 |
Oct-21 |
2,989 |
5,112 |
合計 |
24,060 |
先週末時点の白金取組ですが、先3本が「捌けていない」こと、やはり12月限が多いこと。
この2点が気になります。
限月 |
発会値 |
一代高値 |
Dec-20 |
3,303 |
3,679 |
Feb-21 |
3,320 |
3,370 |
Apr-21 |
2,582 |
3,381 |
Jun-21 |
2,776 |
3,390 |
Aug-21 |
3,186 |
3,304 |
Oct-21 |
2,956 |
3,028 |
今年前半は乗り換えに要した営業日は一桁が続きましたが、やはり6月限取組が増えるまでにはかなりの営業日を要しました(32営業日)。
12月限については割愛しますが、全般乗り換えがスムーズにいっていませんので上値も乏しいか。
この取組で上値を追うには、あまりにも寂しすぎます。
本日で13営業日目、乗り換えペースは前回並みでしょうか。
③海外投資家の動向
毎週木曜日に公表される「投資部門建玉内容集計表」によると、白金海外投資家部門は「高値近辺で買い越し比率が高く、安値では低い」傾向、つまり当たり側と思われます。
10月30日時点ではついに4%を割り込み、「売り越しに転ずるか」と注目されました。
もし「売り越し」に転ずると、今年5月19日以来となります(当時のカテゴリーは「外国業者経由」)。
このカテゴリーの買い越し比率が上がった場面での売り狙いも面白いのでは。
これから年末に差し掛かりますが、年末は「エスコム効果」による上昇期待。
北半球とは逆にこれから夏場を迎える南アフリカは、電力供給が不安定になります。
電力供給不安による上昇が期待できますが、ランドとの兼ね合いがいつも議論になります。
12月限の買い玉が助かるかどうか、普通は助かるはずです。
明日は、みんな大好き「ポンペオ国務長官」です。
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日本フィナンシャルセキュリティーズ㈱ 谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員