証拠金アップ「アナウンス効果」について | 浪風谷本

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昨晩日本証券クリアリング機構より、金の新たなSPANパラメーターが公表されました。

 


8月13、14日のSPANパラメーターが変更され、金は従来252,000円から372,000円へと大きく引き上げられています。

東京商品取引所の頃は、夕方に公表されると適用はその翌日からとなっていました。

しかし大阪取引所に変わると、適用はその瞬間からとなりました。

そして金額も桁違いに増えており、昔の「臨時増し1.5倍」の感覚に似ています。

 

大阪ルール」ではSPAN毎週見直しですから、今回水曜日の晩に臨時で計算し直したということは、適用は木曜日と金曜日のみということになります。

そして新たに金曜日の晩に計算し直されます。

 

今回はたったの二日間なので影響は大きくなさそうですが、なんといってもお盆休みの方が多いため、やはり玉整理が進みそうです。

そして昨日の金終値は6,496円、6月限一代高値(7,032円)、一代安値(6,022円)、ちょうど「ど真ん中」の価格でしたので、売り買い両ポジションの手仕舞いは出やすいといえます。

 

そして最近の特徴として注目されるのが、「証拠金アップアナウンス時ピーク説」。

昨晩高値6,702円は、昨日夕方17時半前に記録されていますが、その直前にSPAN見直しが公表されています。

このケースとして記憶に新しいのが、3月の白金ではないでしょうか。

 

 

17日安値はネット玉によるロスカット、18日安値は証拠金アップのアナウンスによる投げ。

特に最近パラジウム証拠金アップ時などに見られましたが、実際に証拠金が上がるよりも前、アナウンスをキッカケに相場が反転する傾向があります。

 (3月19日更新記事「【要望】白金証拠金を下げてください」より)

 

昨日も夜間取引が始まる前に、まずは「ネタふり」がアナウンスされています。

 

 

本日、金グループにおいて、金標準先物取引における中心限月の清算値段の前日比が本日適用されているプライス・スキャンレンジ基準値の90%(226円)を超えたことから、JSCCにおいて、当該商品グループ及びゴールドスポットグループにおけるSPANパラメーターの臨時見直しに係る判定を行います。
なお、臨時見直しの判定結果及び臨時変更の対象とするSPANパラメーターにつきましては、本日18時00分を目処に再度お知らせします。

 

昨日夕方の5分足を見ると、見事なアナウンス効果が見られます。

3月白金の例では当然玉整理が観測され、その後の結果はご存じのとおり。

前回同様、「天底」を付けさせるための証拠金アップだと思われます。

 
 

お読みいただき、本当にありがとうございます。

清き1票をよろしくお願いいたします。

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日本フィナンシャルセキュリティーズ㈱ 
谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員