期待インフレ率が高過ぎる | 浪風谷本

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今朝入電のNY市場概況によると、ようやく期待インフレ率が低下しました。

 

左軸:NY金    右軸:期待インフレ率

 

ロックダウンなどを警戒し株価は下落、期待インフレ率は低下しました。

ダウは400ドル下落しましたが、NY金は16ドル上昇。

先月29日更新記事で触れた「金高ダウ安」再びです。

 

株が下落する環境ではすなわちインフレ期待も低下しますので、実質金利が上がりやすい。

一方債券は買われることから名目金利は低下、実質金利も低下します。

実質金利の上下は、NY金の値動きに直結します。

 

左軸:NY金    右軸:物価連動債利回り(上下逆)

 

期待インフレ率、ダウの按排を知るため、「NY金ダウ比価」そして「期待インフレ率」を比べてみます。

 

通常、ダウが上がると期待インフレ率は上がりやすいと言えます。

つまりNY金ダウ比価は、低下する傾向にあります(分母が大きくなるから)。

 

期待インフレ率が上昇する局面で金ダウ比価が上昇しているということは、今朝のような「金高ダウ安」となっていることを表しています。

そして、そのような局面でNY金は必ず上昇しています。

 

 

このように「インフレ期待が上昇する局面で金ダウ比価も上昇するケース」で、金は上昇します。

 

期待インフレ率上昇の割に金ダウ比価が高い場面が2ヵ所、6月8日と今回です。

それぞれ「金割高ダウ割安」と考えられます。

もしくは、期待インフレ率が高過ぎます。

今後乖離の収束が期待できそうで、NY金の割高に修正が入ればと考えております。

 
 

お読みいただき、本当にありがとうございます。

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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員