「ダウ&期待インフレ率」逆行発生 | 浪風谷本

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当サイトでは火曜日から土曜日朝更新時に、債券コーナーにて米債長短利回り、そして期待インフレ率を掲載しています。

 

こちらは、先週金曜日朝更新時のものです。

そしてだいたいにおいて、実質金利を掲載しています。

さらにNY金が実質金利に連動していることを元に、一言添えています。

 

実質金利とは

実質金利とは、名目金利から予想される物価上昇率を差し引いたものである(Wikipediaより)

 

実質金利=名目金利-期待インフレ率」で表すことができます。

この関係を解いたのがアメリカの経済学者フィッシャーさんであることから、「フィッシャー方程式」と呼ばれています。

 

NY金と実質金利は逆相関にあることから、次のようなことが言えます。

 

名目金利が低下する、期待インフレ率が上昇する→実質金利低下→NY金上昇

名目金利が上昇する、期待インフレ率が低下する→実質金利上昇→NY金下落

 

基本的に金融緩和という環境下では名目金利が低下し、将来のインフレ期待が高まる故、金は上昇傾向にあります。

これは金だけではなく、株式市場にも当てはまります。

たまに「ゴルディロックス相場」と書きますが、景気の過熱も冷え込みも見られず、金融政策に引き締め懸念もない環境下では、相場が上がりやすいのです。

 

ゴルディロックス相場とは

景気が過熱も冷え込みもしない適度な状況にある相場のこと。童話『3びきのくま』で主人公の少女ゴルディロックスが飲んだ「熱すぎず冷たすぎない適温のスープ」に由来するもので、初出はソロモン・ブラザーズの David Shulman が1992年3月に発表した『The Goldilocks Economy: Keeping the Bears at Bay』。(Wikipediaより)

 

4月15日までのダウと期待インフレ率ですが、ほぼ同じように動いています。

株高期待とインフレ期待の上昇は、同じ方向を向いていると言えます。

 

ところが、木曜日(日本金曜朝)あたりから、ダウとインフレ期待は逆方向です。

 

株は上がっているのに、期待インフレ率は下がっている。

前にも同じことがあったと遡って(さかのぼって)みると、

 

2月18~19日にかけて、「ダウ上昇期待インフレ率低下」がありました。

どのような場面で発生したのか。

 

 

最終局面は株と金が同時に下落する」という考え方をどうしても捨てられない当サイトですが、まずは今度こそ株安を警戒しないといけません。

 

NY金はまだ上値余地あるのかも。

株と同じように下がるのか、いったん上がってから下がるのか。

いずれにしても、株価と期待インフレ率に注目する1週間です。

 

 

お読みいただき、本当にありがとうございます。

清き1票をよろしくお願いいたします。

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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員