今月3日にFRBは50bpの緊急利下げを決定、リーマンショックの記憶がよみがえりました。
先週末の東京白金安値は、まさにリーマンショック時2008年12月以来。
2008年12月に安値2,276円を記録、今回の下げでリーマン時安値が射程圏内です。
当サイトでは3月4日記事【FRB緊急利下げ】あと「おかわり2杯」にて、2008年当時の利下げの様子を簡単にご紹介いたしました。
<プレイバック>
2004年6月会合においてグリーンスパン議長(当時)率いるFRBはFF金利利上げを開始、2006年6月に終了するまで、25bp利上げを17回続けました。
2007年8月会合までFFレート誘導目標は5.25%で据え置かれていましたが、8月会合の10日後である8月17日に公定歩合を50bp緊急利下げ。
その後のリーマンショックに対応するため、FRBは会合外緊急利下げ2回を含む10回利下げを敢行し、FFレートは2008年12月16日会合でついに0.00-0.25%となりました(昨年6月18日記事より)。
冒頭白金月足を見ると、東京白金はゼロ金利に到達した2008年12月から反発。
ダウが大底を打った3月よりも一足早く、東京白金は上昇に転じています。
では、リーマン時の東京金はどうだったのか。
この年の東京金最安値は、2008年10月27日の2,104円。
日経平均終値のバブル後最安値も同日27日で、7,162.90円(時間中安値は28日6,994.90円)。
つまり、ほぼ同じ日に下げ止まっています。
翌28~29日にかけてFOMCが開催され、1.00→1.50%への利下げ決定。
その1週間後の大統領選(11月4日)でオバマ氏が勝利し、とりあえず立ち直りました。
株価も東京金も基本的には政策発表時には下げ止まるも、実体経済を映した指標発表時には下落で反応しており、今回もコロナ騒動の鎮静化が急務とされています。
株が下げ止まらないと、東京金も上昇に転じない可能性があります。
そして、復活のシンボル。
当時のオバマ氏勝利が、リーマンショックからの復活のシンボルとなったのかもしれません。
トランプさんは13日ツイッターで、「オバマはは豚インフルエンザのとき、緊急事態宣言を出すのに6カ月かかり、12,000人のアメリカ国民を犠牲にした」と非難していましたが…。
いずれにせよ、今後明らかになるであろう実体経済の下振れが明らかになるまでは、楽観論は禁物か。
個人的には、「マスク」がみんなの手元に行き渡ると国内の雰囲気が少し変わるかなと思います。
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日本フィナンシャルセキュリティーズ㈱ 谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員