感謝祭相場 | 浪風谷本

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2018年11月22日記事に加筆・訂正を加え、掲載しています。

 

11月第4木曜日は、米国「感謝祭」です。

この日は家族や友人で集まって食事をし、翌金曜日はクリスマスの買い物をするのが慣例です。

よって金曜日は「ブラック・フライデー」、週明け月曜日はネット注文が増えることから「サイバー・マンデー」とそれぞれ呼ばれています。

感謝祭の慣例と言えば、二羽の七面鳥に恩赦を与えるTurkey Pardonも感謝祭の恒例行事です。

 

(ロイターより)

二羽のうちネット投票で勝った方の七面鳥に最初の恩赦を与えるというのも面白いですね。

負けた方の七面鳥を「民主党」に見立て、ブラック・ジョークを飛ばしたトランプさんも面白かったです。

(昨年感謝祭より)

 

市場はおやすみで、NY金曜日も半ドンです。

 

28日のニューヨーク各金融市場は感謝祭のため、すべて休場。週末29日は、株式が午後1時、債券が午後2時までの短縮取引となる。外国為替は通常通り。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のエネルギーは午後1時半、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊は午後12時半まででそれぞれ早引け。
28日(木)  すべて休場(globexは動きます)
29日(金)  〔早引け〕株式、債券、NYMEX、COMEX  〔通常取引〕外国為替

 

念のため書いておくと、時間外取引は日本時間今晩夜中3時まで動いています。

明日の朝は8時から再開しますので、何かあると市場は動きます。

とはいえ時間外が終了するのはNY感謝祭当日午後1時、取引再開は18時です。

メシ食って酒飲んでるやろ的な時間ですので、実質動かないと考えるのが普通です。

 

過去の例からも、NYの金曜日入電が反映される東京月曜日もそこまで動くことはありませんでした。

以下は過去10年分感謝祭当日(東京金曜日)、感謝祭翌日(東京月曜日)の東京金騰落率です。

 

注:2007,2012、2018年は金曜日が「勤労感謝の日」で、東京休場

 

 

感謝祭当日(金曜日)

感謝祭翌日(月曜日)

2007

2,906(+60)

2008

2,483(±0)

2,430(-53)

2009

3,256(-85)

3,261(+5)

2010

3,700(+10)

3,693(-7)

2011

4,195(-3)

4,260(+65)

2012

4,629(+31)

2013

4,093(+11)

4,110(+17)

2014

4,494(-4)

4,394(-100)

2015

4,181(-22)

4,138(-43)

2016

4,276(+3)

4,271(-5)

2017

4,616(+5)

4,609(-7)

2018

4,449(+1)

2019

?

?

 

この中で、2009年は当日に動いた珍しいケースです。

これはUAEの政府系投資会社「ドバイ・ワールド」に端を発したリスク回避の動きによるもので、「ドバイ・ショック」として記憶されている方も多いのではないでしょうか。

 

ドバイ・ショック(ウィキペディアより)

2009年11月25日に、アラブ首長国連邦 (UAE) ドバイのドバイ政府が、政府系持株会社ドバイ・ワールドの債務返済繰り延べを要請すると発表したことに端を発し、世界的に株式相場が急落した現象である。2008年9月のリーマン・ショック以降に生じた信用収縮によりドバイ経済の減退が懸念されていた中にあって、それまで債務の確実な返済の意向が表明されており、アブダビの銀行からの資金調達を発表したが、その2時間後に突然この繰り延べ要請が発表されたことから、投資家に衝撃を与えた。

 

感謝祭休場中の市場をドバイ・ショックがまともに襲ったため、ドル円相場は一時14年ぶり(当時)となる1ドル=85円割れまで下落しました。

ちなみに翌日は5円高となっていますが、休場明けのNYは新興国通貨安ドル高によりドル建て金も大幅に下げており、東京金も道中に安値3,183円を記録しています。

 

ここ数年は東京月曜日の動きも乏しくなっており、サイバーマンデーの影響でしょうか。

 

 

お読みいただき、本当にありがとうございます。

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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員