先週末(11月8日)の主要東京貴金属相場表です。
東京金
限月 |
19/12 |
20/02 |
20/04 |
20/06 |
20/08 |
20/10 |
終値 |
5,156 |
5,155 |
5,154 |
5,155 |
5,151 |
5,150 |
東京白金
限月 |
19/12 |
20/02 |
20/04 |
20/06 |
20/08 |
20/10 |
終値 |
3,179 |
3,179 |
3,173 |
3,175 |
3,182 |
3,188 |
東京パラジウム
限月 |
19/12 |
20/02 |
20/04 |
20/06 |
20/08 |
20/10 |
終値 |
6,190 |
6,210 |
6,170 |
5,963 |
5,965 |
5,960 |
東京貴金属は通常6本の限月が建っており、手前限月を「期近」、一番先を「期先」と呼びます。
上記の場合でしたら、「19/12→2019年12月物」が期近、「20/10→2020年10月物」が期先です。
普通限月が先へ進むに従い、金利負担や保管費用の関係から、先限の方が高くなります。
このことを順ザヤと呼び、上記の場合東京白金が該当します。
一方順ザヤとは逆で期近の方が高い並びを逆ザヤと呼び、東京金、パラがこれに当てはまります。
逆ザヤが発生する主な要因として挙げられるのが、「現物の不足」。
期近の売り玉はモノを渡すか、買い戻しによる決済の二択ですが、特に品不足の環境下では渡すことも出来ず、最終的には高値での買い戻しを余儀なくされます。
これが玉締め(スクィーズ)で、逆ザヤは玉締めの表れとされています。
「逆ザヤ銘柄は売るべきではない」ということが分かります。
一方で順ザヤの場合は先限限月が期近へと移行するに従い、金利や保管負担が減るため、何もなければその分安くなります。
限月が手前へ移行するたびに安くなることを「サヤすべり」と言います(反対は「サヤ出世」)。
「順ザヤ銘柄は買えない」ということも、なんとなく理解できます。
ところが、いつまでも順ザヤ逆ザヤではありません。
順ザヤで先限が下がり、天狗ザヤになったりします。
さらに下がり、ついには逆ザヤになってしまう場合もあります。
これらについては、1月25日記事「遠慮は当たる」も参照にしてください。
先月28日、パラジウム新ポが発会しました。
70円逆ザヤスタートだったのが、7日引けは2円差にまで縮小しています。
リースレートの関係上順ザヤにはなりにくいのですが、面白い動きになっています。
順ザヤか逆ザヤかを確認することも大切な判断の一つです。
お読みいただき、本当にありがとうございます。
清き1票をよろしくお願いいたします。
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日本フィナンシャルセキュリティーズ㈱ 谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員