金も白金も、そして英議会も動きません。
ということで、先週木曜日に続き「パラジウム」です。
日本時間先週土曜日早朝にCFTCから公表されたパラジウム建玉明細によると、15日火曜日時点大口投機玉買い越しは13,303枚で、前週比407枚減でした。
買い越し比率は49.7%、前週まで6週続けて50%越えでしたが、ようやく50%を割り込みました。
買い越し比率50%割れの要因を覗いてみると、取組が1,354枚増えたのに対し買い越しが減ったからです。
付け加えると、買い越し減は売り建ち増によるものでした(売り建ち1,204枚増)。
売り建ち増による取組増でしたが、取組は3月26日以来の取組水準まで増加しています。
NYパラ取組は水曜日以降も増加しており、先週末の取組は27,416枚。
上記のように取組と値段のピークがシンクロしており、年初来29,074枚(2月13日)あたりが意識されるでしょうか。
気を付けないといけないのは、パラジウムの下落局面では白金が上がりやすいということです。
NY白金-パラジウム格差が縮まる局面では、両銘柄とも下がるというよりは白金が上がります。
パラに比べ白金が割安と見ると、ファンド玉が白金へ移行しているのか?
白金とパラの間でファンド玉が行ったり来たりなのかと思い、過去1年間の「白金+パラ(枚)」を出してみました。
(右軸:NY白金+パラ買い越し枚数 上下逆注意)
「白金+パラ」はこの1年間10,000~50,000枚の間で推移しており、先週火曜日時点で41,550枚。
そろそろ「白金+パラ」が減りそうなので、順当にいけば両銘柄ともに下がりそうですが、上記のようにむしろ「白金↑パラ↓」になりそうです。
そろそろ調整安が期待されるパラジウムですが、本日の東京市場は6円高5,804円にて終了。
先週木曜日に更新して以降、出来高は増えたものの取組に変化は見られません。
特に当限が出来ておらず、納会が無事に終了するまでは気が抜けません。
先週末現在、当限には151枚残っています。
(参考:今年の納会前日当限取組 2月102枚、4月12枚、6月98枚、8月71枚です)
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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、農産物、オプション)、証券一種外務員