昨日エリザベス女王は、クリスマス恒例のビデオメッセージを国民に向けて発表されました。
女王は政治的な問題には中立を保ち、EU離脱に関しても立場を明らかにしていませんが、EU離脱を巡って政治的な対立が深まり、離脱の行方も不透明になっていることからの呼びかけとなったようです。
若者層と年配層、富裕層と貧困層の対立が深まっている中での女王の呼びかけが、年明けにも予定されている英議会での円滑な採決に結びつくことを願います。
このように英国の象徴として君臨するエリザベス女王ですが、彼女は英国民にとってだけの女王ではありません。
彼女が君臨する国は次の通りです。
イギリス
カナダ
オーストラリア
ニュージーランド
ジャマイカ
バルバドス
バハマ
グレナダ
パプアニューギニア
ソロモン諸島
ツバル
セントルシア
セントビンセント・グレナディーン
ベリーズ
アンティグア・バーブーダ
セントクリストファー・ネイビス
この中で太字で印した4カ国は現在のエリザベス二世が即位した1952年から君臨しており、それ以外の12カ国は後から加わっています。
カナダ、オーストラリア、ニュージーランドは元々イギリスの植民地であり、その統治下から独立したため、共通の国家元首はすなわち対等な国家関係であるとの考え方から、これらの国々にもエリザベス女王が君臨しているようです。
このように特にこれら4カ国は共通の国家元首が君臨するという結びつきがありますが、現在この4カ国に米国を加えた5カ国が話題となっています。
それがファイブ‐アイズ【Five Eyes】です。
ファイブ-アイズとは
今月5日に中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の最高財務責任者(CFO)で副会長でもある孟晩舟を逮捕したとカナダ司法省が発表しました。
この件を境にファイブアイズ加盟国を中心とした対中圧力が表面化しています。
中国通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)が力を入れる次世代通信システム「5G」を巡っては、ファイブアイズ5カ国を中心に締め出しの動きが強まっている(12月25日付 毎日新聞)
今月に入ってからも、英国は華為の3G、4G設備を解除し、日本政府も政府調達から華為とZTEを排除するとしています。
どうもこの勝負は見えているような気がしますが、現実的に株価は上海の方が下げ渋っています。
10月半ばには10を越えていたダウ/上海ですが、クリスマス前日24日は8.62。
明らかにダウの下落ペースの方が早いです。
米国要因の下げであり、米国のリスクは金の上昇圧力であることは仕方ないようです。
しかし近いうちに米国のリスク要因は他国へと移ると予想いたします。
エリザベス女王の名の元、結束を固める「ファイブ-アイズ」によるものでしょうか。
昨晩帰りに寄ってみました。
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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、農産物、オプション)、証券一種外務員