今晩はいよいよ英中銀(BOE)、欧州中銀(ECB)、トルコ中銀(TCMB)による政策金利発表です。
いつも通り前回、前々回ECBレジメを確認しておきましょう。
2018.06.14
政策金利0.00%
「10月から12月までは月間購入額を150億ユーロに減額、資産購入を12月末で終了」
「政策金利は少なくとも2019年夏まで据え置き」
「保有債券の償還元本を必要な限り再投資」
ドラギ総裁「利上げ時期については議論しなかった」
ECBスタッフ予測「18年のインフレ見通しを1.4%から1.7%に引き上げ、19年の見通しを1.4%から1.7%に引き上げ」
「18年の成長見通しを2.4%から2.1%に引き下げ、19年の見通しを1.9%に据え置き」
2018.07.26
政策金利0.00%
「少なくとも2019年夏の終わりまで金利を据え置く」
ドラギECB総裁「大規模な金融緩和は引き続き必要」「成長に対するリスクは広範に均衡しており、世界的な不透明感、保護主義への警戒が主因」
ECB専門家調査
2018年インフレ見通し1.7%(従来1.5%) 2019年インフレ見通し1.7%(従来1.6%)
2018年GDP見通し2.2%(従来2.4%) 2019年GDP見通し1.9%(従来2.0%)
少なくとも年末資産買い入れ終了、2019年夏の終わりまでの金利据え置きに変化はなさそうです。
一方でGDP見通しは引き下げられており、先週末発表されたユーロ圏GDPも前年比2.1%は、前回、予想ともに下回る結果となりました。
前回利上げを行った英中銀とともに、波乱はなしでしょうか。
同日トルコ中銀による政策金利発表も予定されていますが、こちらに関しては9月3日にトルコ中銀が声明を出しています。
「インフレ見通しを巡る最近の展開は物価安定に対する大きなリスクを示唆している」
「中央銀行は物価安定を支えるために必要な措置を講じる」
「来週(13日)の会合で、政策が調整されるだろう」
これは同日(9月3日)発表された同国8月消費者物価指数が前年同月比17.9%上昇(比7月+2.05ポイント)を受けての声明ですが、政策の変更が期待されており、トルコリラの下落は一服しています。
しかし10日に発表されたトルコGDPは、予想5.3%を下回る結果となりました。
トルコ統計庁が発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)は前年比5.2%増加した。エルドアン政権下で高成長を続けてきたが、大統領の金融政策への介入を巡る懸念などで通貨リラは急落しており、年後半は成長鈍化が予想されている。(ロイター)
「FRB史上最も無能な議長は?」同様、トルコは今年6月24日に大統領選があったため、エルドアン大統領も積極的な金融引き締めに躊躇したのでしょう。
今回トルコ中銀は、政策金利を最低4%は引き上げないと効果がないとも言われています。
政策の遅れが命取りとならなければよいのですが、再びAIが動きだすのか警戒されます。
日本時間20時発表ですので、早く知りたい方はTCMBホームページまで。
トルコ語で書いてあるようで、ページ中ほど左側TCMB Faiz Oranlarıに掲載されます(たぶん)。
とここまで書いていましたが、今日になっていろいろ見てみると、トルコリラ暴落→リスク回避のシナリオを紹介する記事が多いです。
あくまで「警告レベル」で捉えていただけるとうれしいです。
いつも朝参拝するのですが、本日の大阪日の出時刻は5時40分。
気温も10月並みとのことで、夜明け前はなかなかの冷え込みです。
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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、農産物、オプション)、証券一種外務員