昨日内部要因の正体(の一部) | 浪風谷本

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今日は終戦記念日です。

私も正午に黙祷をしました。

 

相場の方は戻り優勢となっていますが、昨日の内部要因だけはどうしても気になりますので、少し触れておきます。

まずお盆休み中であったことが大きいと思われ、昨日の一般売りの何割かは投げでしょう。

また昨日の特色として、「12月限の大幅取組減」があります。

最近の内部要因更新時には8月、12月限取組枚数を併記していますが、12月限の取組の多さは際立っていました。

8月14日取引終了時点の東京金12月限取組は17,638枚でしたが、なんと前日比3,440枚減!

約16%の玉が、一夜にしてなくなったわけです。

12月限は高値発会のイメージでしたので(発会値4,630円)、私はてっきり高値の買い玉が一斉に投げられたものと考えていました。

ところが12月限発会の環境下は、次のようなものでした。

NYが史上最大の投げを演じ、東京金も4,600円台後半から4,500円まで大きく値を下げました。

12月15日に底を打った後は順調に値を伸ばし、ちょうど年末だから売りでも入れておこうという絶好のタイミングで、しかも絶好の値段で発会したのが「2018年12月限」なのです。

案の定12月限発会のあと、東京金一般投資家買い越しは29,426枚から、年明けには10,552枚の売り越しとなりました。

 

 

一般投資家が売り越しピークを迎えるまでに、12月限は取組を3万枚近くにまで一気に増やしています。

その後北朝鮮問題などを背景に一般投資家は再び買い越しへと向かうわけですが、今の買い越しの主力は6月限です。

ではなぜ12月にたくさん玉が残っているのか?

上記グラフを見ると、1月30日、2月6日、2月8日、2月15日にそれぞれ2万3000、2万5000、2万7000、3万枚玉が極端に増えています。

落ちた玉の大半はこの玉です、たぶん。

昨日12月限が大きく出来た時間帯は次の通りです。

 

時間

出来高(枚)

08:45

309

10:17

745

10:18

161

10:37

93

11:52

1,209

14:04

106

 

同時刻に出来たのは、11時52分の2月限250枚だけです。

それ以外は12月限単独で落ちているため、昨晩落ちた玉は今年初めのバイカイ玉と考えます。

 

内部要因は万能ではなく、このように逆手に取られることもあります。

それでも相場動向を占ううえで我々に与えられている限られたツールですので、これからもよろしくお願いいたします。

 


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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、農産物、オプション)、証券一種外務員