雇用統計で金が下がった理由は? | 浪風谷本

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【昨晩発表された主な経済指標】

・米非農業部門雇用者数21.3万人(予想19.5万人  前回24.4万人)

・米失業率4.0%(予想3.8%  前回3.8%)

・米平均時給[前月比]0.2%(予想0.3%  前回0.3%)

・米平均時給[前年比]2.7%(予想2.8%  前回2.7%)

・米貿易収-431億ドル(予想-437億ドル  前回-461億ドル)

 

【発言、ニュースなど】

対中追加関税発動

米国は中国製品340億ドル規模の追加関税を発動させた

中国

「米国との貿易紛争に関して、WTOに報告へ」

中国商務省

「自由貿易と多国間主義を支持する」

「中国は市場開放を拡大」

「通商で米国に対抗せざるを得ない」

ショルツ独財務相

「われわれは、緩やかな金利の正常化を予想し希望している」

「国が払う金利が現在のような低い水準のままであると想定することはできない」

高峰・中国商務省報道官

「米国の対中追加関税340億ドルのうち、6割に当たる200億ドル超は米国などの外資系企業が中国で生産したものだ」

メドベージェフ・ロシア首相

米国が発動した輸入金属への関税措置に対する報復として、米製品に対する関税を引き上げる法令に署名

メイ英首相

「EU離脱、共通した姿勢で内閣一致」

 

【為替】

ついに米中による貿易戦争の火ぶたが切られましたが、市場は冷静に受け止めている様子。

むしろ株高を伴ったリスク選好的なドル安が進行しており、クロス通貨が軒並み上昇。

ユーロ円は一時129円96銭、ユーロドルは1.1767まで上昇、ポンドは高値引け。

雇用統計の結果もドル売りを加速させたようです。

ドル売りの流れから、ドル円は110円50銭割れとなりました。

 

【債券】

米債2年物利回り2.537(-0.014)、10年物利回り2.822(-0.007)

利回り格差29(前日28)

期待インフレ率2.138(-0.002)

ISD1.853(-0.004)

対中関税が発動されたうえ、雇用統計後のドル安の動きから債券は買われました。

 

【株式】

ダウ24,456.48ドル(+99.74)

ナスダック7,688.39(+101.96)

関税発動をこなし、ドル安を好感した動きとなりました。

 

【貴金属】

NY金8月物は前営業日比3.00ドル安の1,255.80ドルにて終了。

今朝は東京金が13円安4,451円、東京白金は12円安2,993円にて終了しています。

SPDR802.24トン(前営業日比-1.18トン)

GSR78.15(前営業日比-0.05)

リスク選好の動きから利回り格差は拡大、金市場にはネガティヴでした。

 

【原油】

NY原油8月物は前営業日比0.86ドル高の73.80ドルにて終了。

ドル安や株価上昇が追い風となりました。
また稼働中の掘削装置(リグ)は、前週比5基増の863基となっています。

 

【月曜日予定のイベント、経済指標】

08:50  日本国際収支

15:00  独貿易収支、経常収支

 

雇用統計のお見立ては昨日更新通りでしたが、金市場にはネガティヴとなってしまいました。

もう少し長期金利が下がる動きがないとダメですね。

CFTC建玉明細は、月曜朝までに更新いたします。

今週もありがとうございました。

 

(昨日撮影)

 


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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、農産物、オプション)、証券一種外務員