米朝会談は開催されるべきなのか否か(付録:タイガースアノマリー) | 浪風谷本

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連日北朝鮮を巡る報道がなされており、現在のところ米朝会談開催への期待が先行しています。

金正恩がトランプにビビッて頭を下げ始めた」なんだか居酒屋トークで盛り上がりそうな解釈ですが、今のところはこのような報道が多いです。

 

昨年10月18日中国共産党大会を前に、以下のように書きました。

 

米国による中国に対する通商圧力を強化する口実としての北朝鮮問題であり、中国が嫌がるタイミングでの挑発行為であると考えられそうです。

 

米国トランプ大統領と北朝鮮金委員長による掛け合い応酬が話題となりましたが、額面通りに受け取ることができますか?

トランプ政権を見極めるポイントのひとつに、筆者は「マジシャンの極意」があると思います。

すなわち右手が注目されているときは左手を見る必要があり、米中首脳会談が注目されているときはシリアを見る必要があり、オバマケアが注目されているときは債務上限問題を見る。

米朝が揉めているように見えるときは、それはすなわち米中問題と解釈する必要があると思われます。

 

もし予定通り6月12日に米朝会談が開催されていた場合、どのような事態が想定されたでしょうか。

それは北朝鮮の(マージャンで言うところの)ベタオリです。

完全かつ検証可能で不可逆的な(核)解体」(Complete, Verifiable, and Irreversible Dismantlement)とよく言われますが、これ以外は一切認めないという米国の姿勢は変わっていません。

何事もなく予定通り米朝会談が開催された場合、北朝鮮内に存在すると言われる20数発に及ぶ核兵器は米国テネシー州オークリッジに運ばれ、解体される予定でした。

北朝鮮内からは核兵器が消え、ポンペオ国務長官がおっしゃるように米資本が北朝鮮内に注入され、北朝鮮経済は韓国に匹敵することとなる、そして金体制は守られる…。

これをよしとしないのが中国であり、5月7,8日の金委員長の訪中は、ボコボコにされフラフラと米国陣営に足を運びかけた北朝鮮を引き留めたとの解釈となります。

中国からすると北朝鮮問題を利用して最低でも在韓、あわよくば在沖縄米軍まで撤退させるつもりだったのが、逆に朝鮮半島全体が米軍の傘下に入ることとなってしまいます。

 

逆に北朝鮮(金委員長)の立場からするとどうでしょうか。

中国によって再度ネジを巻かれたものの、米国はブレない。

加えて非核化を受け入れた場合、警戒は対中国だけではなく、自国の軍部にも及びます。

すなわち「米国に対して世界で唯一核戦争を仕掛けることができる国家」として北朝鮮軍を引っ張ってきたものの、非核化を受け入れるとなると軍部によるクーデターも警戒せざるを得ません。

これまでにたくさん粛清もしてきたことでしょうから、金委員長が体制保証を重視するのも分かります。

 

つまり米朝会談は開催したらしたでいよいよラスボス登場となり、しなければ引き続き中国による南シナ海の領海化のための時間稼ぎとなります。

米朝会談は開催されない方が、問題の先送りではありますが、揉め事は少なそうです。

 

追伸

先週末我が阪神タイガースは宿敵読売巨人軍を聖地甲子園で迎え撃ち、見事3連勝をかましました。

しかしながら東京金は19円安にて終了しており、残念な結果が続いております。

ここからプロ野球は交流戦に突入するため、一層のタイガースの活躍と東京金の巻き返しを祈願し、タイガースアノマリーの途中経過を掲載しておきます。

 

試合日

対戦チーム

スコア

翌日東京金

04.01(日)

巨人

3-2

4,534(+4)

04.04(水)

DeNA

1-2

4,559(-2)

04.05(木)

DeNA

0-2

4,571(+12)

04.08(日)

中日

9-7

4,573(+2)

04.10(火)

広島

3-4

4,616(+36)

04.11(水)

広島

1-4

4,631(+15)

04.12(木)

広島

5-1

4,615(-16)

04.15(日)

ヤクルト

3-8

4,624(+9)

04.17(火)

中日

中止

4,629(+9)

04.18(水)

中日

3-4

4,658(+29)

04.19(木)

中日

1-2

4,634(-24)

04.22(日)

巨人

10-1

4,613(-21)

04.24(火)

ヤクルト

中止

4,637(+7)

04.25(水)

ヤクルト

2-4

4,642(+5)

04.30(木)

広島

2-4

4,605(-9)

05.01(火)

DeNA

1-7

4,606(+1)

05.06(日)

中日

5-7

4,600(-6)

05.08(火)

巨人

0-9

4,602(+13)

05.09(水)

巨人

3-1

4,626(+24)

05.10(木)

巨人

4-2

4,632(+6)

05.13(日)

広島

中止

4,634(+2)

05.15(火)

DeNA

1-2

4,580(-43)

05.16(水)

DeNA

5-0

4,573(-7)

05.17(木)

DeNA

6-3

4,588(+15)

05.18(日)

中日

6-1

4,593(+5)

05.22(火)

ヤクルト

3-8

4,574(-19)

05.23(水)

ヤクルト

中止

4,550(-24)

05.24(木)

ヤクルト

0-2

4,576(+26)

05.27(日)

巨人

1-9

4,557(-19)

05.29(火)

SoftBank

 

 

05.30(水)

SoftBank

 

 

05.31(木)

SoftBank

 

 

06.01(金)

西武

 

 

 

勝ち&上がる10、勝ち&下がる8、負け&上がる6、負け&下がる3、中止&上がる3、中止&下がる1。

ここまで来ると意地ですので、次は交流戦明けぐらいに再掲載いたします。

 

※本日掲載予定でしたCFTC白金は、明日掲載いたします。

 


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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、農産物、オプション)、証券一種外務員