NYと東京の差に注目してみる | 浪風谷本

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今月2日、FOMC政策金利発表を控えたNY市場で、NY金主要限月は1,305.60ドルにて終了しました。

終値ベースでは昨年12月28日以来の水準で、2018年における安値となります。

要因の一つとして、ユーロドルの下落が考えられます。

 

 

ユーロドルは4月25日に年初来の抵抗1.22をブレイクすると、昨年来となる1.18台まで下落。

これに追随する形で、NY金も1,330ドル近辺から1,300ドルすれすれまで下落しています。

そしてこの間に大口投機玉によるNY金の買い越し幅も縮小を余儀なくされており、5月1日時点で106,779枚まで減っています(NYこの日の安値は1,302.3ドル)。

NYファンドの買い越しが減少となった日の東京はどうであったかというと、ちょうど4連休前のことでしたが、1円高4,606円、東京の手口は当業者が830枚買い越し、トータル28,438枚の売り越しでした。

このようにNYの買い越し枚数がある程度まで減り、東京当業者の売り越しもある程度まで減ると、NY金はどうなりやすいのか。

CFTCによるNY金大口投機玉買い越しと東京金当業者買い越し、さらにはそのをまとめてみました。

 

 

ここからNY-東京だけ抜き出し、

 

さらにNY金を重ねます。

 

NY金が上昇し始めるとNY-東京の値が大きくなり、下落し始めるとNY-東京は小さくなります。

NY-東京が小さくなるのは、NY買い越しが少ない、東京買い越しが多い場合。

NY-東京が大きくなるのは、NY買い越しが大きい、東京買い越しが少ない(売り越しが多い)場合。

 

NY-東京の値が小さいケース

2017.07.18  NY-東京=72,062枚(NY60,138枚買い、東京11,924枚売り)。

2017.12.12  NY-東京=147,549枚(NY107,068枚買い、東京40,481枚売り)。

 

そして最新のNY-東京は以下の通りです。

2018.05.01  NY-東京=135,187枚(NY106,749枚買い、東京28,438枚売り)

 

今回の数字は「史上最大の投げ」と言われた昨年12月よりも下となっています。

これは白金からも同じ傾向が読み取れます(5月7日記事)。

 

日本時間明朝CFTCの数字が確認できます。

明日の朝更新いたしますので、これらの数字と少し比較してみてください。

 

 


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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、農産物、オプション)、証券一種外務員