最悪のシナリオ

ふと小耳に挟んだ仰天ニュースに触発され、妄想をたくましくしてみた。

そのニュースというのは、国会で集中審議を行う予定だったある法案のテキストが誤字、脱字、落丁などなどが多数発覚したため、草案を再度見直すことにした、とかいう報道だったように記憶しているのだが、うろ覚えのため、以下に記す拙文はお見逃しいただければ幸せである。第一、これから書き記そうと思っている妄想は、現実に発生した不祥事とはなんの関係も無いので、なにとぞあしからず。

この手のトラブルは何が原因で発生する可能性が高いのかを、想定してみた。

上司から原稿ができたので、所定のフォーマットに従って書類を完成するようにと事務の担当者が依頼されるというケースを想定してみる。

上司が作成した原稿自体に関係する原因・

上司はある程度、年上の可能性あり。

従って、原稿は手書き、しかも縦書きの可能性あり。縦書きだと、当然、崩し字。略字。が混じっている。

ところどころに二本線で削除箇所あり。噴出しによる追加箇所も散見される。

手書き原稿のため、当然メールでのやりとりは不可能。、紙の原稿が手渡しか、ファックスにより担当者に届く。

依頼を受けた担当者側の原因。

事務方は当然、上司より年下。彼らはスマホを使いこなしてはいるものの、長文の入力作業は苦手。

正確に、迅速に長文を入力するには、タイピング、すなわち、両手を使い、キーボードのキーを叩く技術が欠かせないのである。

若手の担当者は概して漢字に弱い。特に法律用語に遭遇したらなんと読み下してタイプすべきか、と苦労する。

従って、漢字変換した結果が正しいか否かの判断ができない。

ようやくの思いで入力を終了した彼らが犯す最悪の行為はプルーフリーディングの軽視である。

この校正作業を注意深く、行えば、ミスタイプだらけのテキストが納品されるなどという失態は完全に防止できるはずである。

なお、この際、必ずテキストをプリントアウトした紙の原稿を用いて校正作業を行うべきである。

このような様々な原因が発生する土壌は、言うまでも無く、アナログからディジタル化に移行する途上の混乱によるものであろう。また、未だにアナログ時代の空気から脱却できずにいる上の世代とデジタルネイティブ世代間のギャップに起因しているのかも知れない。

ただでさえ、コロナ禍の対応で右往左往しているところに、この史上初の一大革命ともいえるデジタル社会への移行を急ぐあまりの副産物とも言えるだろう。

すべては時が解決してくれることを信じて、ここしばらくはどたばた騒ぎを耐え忍ぶしかないのだ。