中間管理録トネガワ 第42話『掛違』感想 ~誤解は続くよ何処までも~ | ツェーイーメン ~福本漫画感想日記~

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Twitterで社畜あるある川柳、または該当漫画作品の感想を投稿することで、来年正月に抽選で100名に利根川からの激励年賀状が届きます。

 

社畜川柳はちょっと難しいので、無難にトネガワの感想を送ろうかな。

「よしふみとからあげ」もヤンマガ誌上で読んでいたので書けないことはありませんけど。

 

 

以下、ようやく追いつきました・・・今月分のトネガワ感想です。
なんと初の中田メイン回!

 

 

この日・・・東京駅にいた利根川は、朝から上機嫌でした。

というのも、今回は京都への出張。

 

しかも大阪や博多への出張回でも見られたように、利根川は大の観光好き。

今回出席する会議も夜7時からなので、早朝インからの京都観光を予定していたのです。

 

約束の8時まであと15分。

余裕を持って八重洲改札に到着した利根川は、付き添いに指名した中田を待ちます・・・。

 

が、中田は5分前になっても一向に現れず、LINEを送っても既読すら付きません。

 

ちなみに利根川はLINEもSMSも「メール」と言っていますが、大分使いこなせるようになったとはいえ、まだ頭では慣れ切っていないのでしょうか。

相変わらずさり気ない小ネタも利根川らしいと言いますか、細かい性格描写が上手いですね。

 

 

遂には約束の8時を迎えますが、中田が姿を見せる気配なし。

イヤあああ!!!!(°д°;)
 
これは凍るぜ。
 
普通なら山崎や佐衛門を指名するところで、せっかくチャンスを貰ったのに・・・。
アラームとか掛けてなかったのかな。

 

すぐさま詫びの返信を送り出発しましたが、新幹線のチケットは中田持ち。

利根川は先に行くことも出来ず、ただただ待つだけの時間が流れます・・・。

 

突然することが無くなるのは・・・辛いよね。

私もつい2週間前に、免許更新会場へ向かうための電車が遅延し、すんでのところで2時間に1本しかない直通バスを逃しました。

 

朝に一人、駅周辺をうろつくのは寂しいもので。結局はショックと苛立ちの中、大人しくスマホで時間を潰しましたよ・・・。

 

自分には非が無いわけですから・・・この利根川の気持ちはよく分かる。

 

そして30分後、

利根川はだいぶ気が立ってますからね・・・。
些細な事でも苛立つのは仕方ない。

 

思えば中田の返信も、妙に焦った絵文字を使って無駄なパフォーマンス感がありました。

しかも謝罪は↑の「すみません」だけ。

 

一方的な失態ですし、ここは相手の気持ちを汲んで誠意のある謝罪が求められるところ。何となくで流しちゃ駄目だよね。

 
 
・・・帝愛という大企業において、最高幹部である利根川を上司とするチーム利根川は、黒服の中でもトップレベルのはず。
 
その中で中田は左遷騒動も切り抜けてきましたから、私はてっきり・・・普段は抜けていても仕事は出来るタイプだと思っていた。
 
今回が珍しい失態なのか、切られた3人が中田より下だったのか・・・。
まあ私が言えた事ではありませんが、今回はいつもの天然では片づけられないよ・・・。

 

 

そして二人は自由席へ乗り込みますが・・・

8時56分・・・・
のぞみは無情にも東京を出発・・!
 
 
フフフ・・・これまたリアルだわ(^_^;)
 
恐らく・・・中田はまだ遅刻への後悔で思考がロックされている状態。

だから当然の配慮にも気が向かないという、真面目な性格ゆえの悪循環でしょうね。

何だか知らない内に自分もしていそうで・・・あまり他人事とは思えないな( ゚∀゚; )

 

二人には重苦しい空気が流れますが、すると窓外にその富士山が見えてきました。

 

中田は無礼に気付き、席を譲ろうと考えますが・・・今さら提案するのも上からのようで余計に失礼。

悩んだ結果、少しでも見えるようにと席を倒すことにしました。

 

なるほど。

その葛藤を知ったうえで見れば分かりますけど、

はい裏目イ~!(^◇^;)

 

やはりコミュニケーションは必要ですね。

既にマイナススタートなのですから、更なる誤解だけは防ぎに行くべきだったな。

 

やはりトネガワでのぞみは鬼門ですよ・・・w

 

通りかかった車内販売で利根川は朝食を摂りますが、中田は済ませてきたから、と断りました。

 

・・・つまり遅刻したくせに、朝食はしっかり食ってきたのか。

 

しばらくして利根川が呆れかえったのと同時に、中田もそれに気付きます。

交わらない・・・・・・・!
どこどこまでも・・・・・・・!
 
何だこの
いわゆるアンジャッシュ状態ともまた違うすれ違いコントは(^_^;)
芸術的すぎて歯痒いね・・・w

 

なかなか誤解が解けずに気を揉む中田でしたが・・・いつの間にか横の利根川は寝てしまいました。

 

仕方ない・・・切り替えて京都で挽回するしかない、と中田も眠っておくことに。

 

ご尤もだね。

寝坊以外の行動はおかしいとは思わないですが・・・これも当然裏目ってしまうわけで。

 

イライラのあまり眠れなかった利根川が目を開けると、

側にはアイマスクと耳栓を付けてふてぶてしく寛ぐ姿が・・・!w

 

中田も怒りの気配を察したようで、

どちらの気持ちもよく分かるだけに、何と言っていいのやら(^▽^;)
 
元はと言えば自業自得ですけど、ここまで見事に噛み合わないと中田にも同情しちゃう・・・w

 

しかもこんな状態ですし、いきなり謝るのもおかしいですよね。

 

とはいえ利根川が現在進行形で怒りの目を向けているのは確実。

無言のプレッシャーに血迷ったのか、中田が絞り出した答えは・・・!

いやそれはおかしいだろw
幾ら苦肉の策でも、単純に気味が悪すぎるってヽ(;´ω`)ノ

 

まず客観視してみようよ・・・単なるヤベエ奴だぞ・・・w

 

 

果たして一か八か、

中田の想いは利根川に届くのか・・・!?

 

が・・・

この時 利根川・・・

ヽ(;´ω`)ノズコーーーーーッ
 
何この光景!?( ゚∀゚; )
一部の乗客に引かれただけじゃねえかw

 

ベタなオチですが、それまでのジャブが効いていましたね。

ネタ構成も一貫性があって、綺麗に右肩上がりだった。

 

 

利根川が聞いていたとしても許される流れには見えませんが、中田の「のぞみ」は空しく通過したのでした・・・。

 

やはり、変な小細工でごまかすようなやり方がそもそも間違い。

見苦しさは受け入れて、面と向かって誠実に謝罪するのが一番、ってことですね。

 

ちょっとしたビジネスの教訓と、中田の天然よりも一歩進んだ不運キャラ、そして安定したギャグ。

各要素がバランスのいい、非常にまとまった良回でした・・・!