アカギ EPISODE301 感想&ドラマアカギ・キャスト情報 | ツェーイーメン ~福本漫画感想日記~

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鷲巣麻雀決着、そしてアカギの失踪。

 

蘇った鷲巣には再戦への未練が残りますが、もはやアカギの消息を掴むことは叶わないのでした・・・。

 
(鷲巣麻雀決着までの簡単な流れ↓)

http://ameblo.jp/fake-or-bluff/theme-10093607504.html

 

前回ラストで描かれた、電車内で眠るアカギ。

それはどこか大勝負の終結、その余韻を漂わせるカットでした・・・。

 

そして、今回の舞台は・・・

 

灼熱、狂熱、死闘・・・あの狂気の夜から、3年・・・!

マジで・・・!?
本当に時代が飛んだよ・・・!(゜д゜;)
 
約3年後、昭和43年西暦に直すと1968年。
アカギは21歳ということになりますね。
 
※1巻の初登場時点(1958年)でアカギは13歳ですが、7年後(1965年)の鷲巣編(8/31)で19歳なので、1巻の初登場は9/1以降。
さらに、アカギは1999/09/26に53歳で亡くなっているので、誕生日は1945/09/27~1945/12/31の間です。

 

 

それはともかくとして、金沢ですか・・・その付近ですから都会過ぎず、田舎過ぎず、しかも御川は海沿いに位置します。

こざっぱりした風情があって、なるほどアカギが好みそうな町ですね。

 

しかし、アカギは生粋のギャンブラー。

目的はやはり、この一帯を治めていた弥城組が開く賭場でした。

 

 

ここでは月に一度の常盆に加え、夏のお盆13・14・15日にも賭場は開かれるのが恒例となっていたのです。

 

夏祭りの的屋や芸能ショーの興行と合わせて、この3日間は弥城組にとって貴重な臨時収入の場。

 

勿論通常の賭場よりも、多くの人手が詰めかけていました。

 

そして気になる種目は・・・!

博奕の華!

おお・・・手本引きか。
名前は有名なので聞いたことがありますが、ルールは知らないな(・・;)
 
銀と金では蔵前戦で用意された7つのギャンブルの1つとして名前は挙がっていましたが、森田がルールを知らなかったためにスルーされました。
つまり福本作品全体でも、手本引きが本格的に描かれるのは初めてですね。

 

もちろん、今回は簡単にルールも説明されました。

 

手本引きとは、言うなら札当てゲーム。

 

まず胴元が6枚の繰札(独特の1~6の模様が描かれた絵札)から任意の1枚を選び、それを紙下の中に入れて隠します。

その目を張子(参加者)は当てるという、一見して運否天賦の単純な博奕です。

 

しかし、この博打の肝は胴が自分の選んだ繰札が何であるかを「知ったうえで」紙下の中へ入れるということ。

作為的にその1枚と決めて、選び出すのです。

 

つまりサイコロを用いたチンチロやおいちょかぶとは異なり偶然性は排除されているので、相手の性格や癖を読むといった攻防が展開されることになります。


ここまでを聞くと、やはりアカギですし倉田組での丁半博打を思い出しますね。

しかし、手本引きが丁半よりも格上とされ、日本における究極のギャンブルと呼ばれている所以はその張り方にもありました。

 

丁半は二択のどちらかに賭けるだけですが、

手本引きは繰札6枚から1点に賭ける「スイチ」、2点張りの「グニ」、3点張りの「ヤマポン」、4点張りの「安張り/箱張り」など。

各点の張り方はさらに細分化されますが、1度で複数の目について賭ける事ができます。

もちろん1点賭けは4.5倍返し、2点賭けは3倍返し・・・と見返りに差はありますが、おおむね張子は最も倍率の低い4点張りを選択。

 

機を見て大張りしてもいいのでは・・・とも思いますが、ここでの最低の張りは10万円。

 

つまり捨て試合を作りづらい以上、1点張りというのは胴の癖を見破ったり技量を読み切ったと宣言するようなもの。

胴の面子を踏みにじる不遜な行為ですね。

 

わざわざケンカを売るような、そんな事を荒立てるような張りをする者は・・・ここには誰も存在しません。
 

 

一人の悪魔を・・・除いては。

さっすが!(^▽^;)
 
2点3点に保険を掛ける・・・なんて、そんな張り方をアカギが選択するわけがありませんね。

 

21歳のアカギ・・・奇しくも私と同い年か。一度は私が追い抜いてしまいましたが、再び並んだのは嬉しいな。

 

僅か3年の空きですから、外見は変わっていませんね。所見として外傷なども無いので一安心。

まあギャンブルにしろ抗争にしろ、アカギが傷を負う訳がありませんけれど。

 

静かな自信を漂わせつつ、スイチの300万張りに出たアカギ。

場は騒然としますが、一人の参加者が「通り」・・・つまりアカギの張りに乗る戦法に出ました。

 

そして、それが口火・・・

ここを読むと「あれ・・・アカギでも2度に1度は外すのか・・・」とも思えますが、それは違いますよね。
 
丁半博打の時にも説明がありましたが、小張りでわざと外すことで胴の思考を誘導・操作していたはず。
 
それらは全て、ここぞの大張りができる大勝の機会を生むため。
10回の試行の末、その時が訪れたという訳です。

 

恐らく、参加者たちもその気配に気づいたのでしょう。

いや・・・それ以前にアカギという人間自体から発せられる、尋常ならぬオーラ。

 

それはどれだけ鈍い人間でも、もはや感じざるを得ないものでした
まさに天性のカリスマですよね・・・!
 
 
そして勝負。
 
掛け声がかかると・・・
胴はまず、紙下の前にある目木(木札)から、さきほど選んだ繰札に対応する1つを右端に移動させます。
 
これを繰札を見せる前に行うことで、胴が無作為ではなく自分の判断によって繰札を選んでいた事の証明となるわけです。
 
なるほど・・・!
確かによく出来たギャンブルですね。
一つ一つのルールが心理戦を高め、それを焚き付けるために働いているな。
当たり札は二・・・!
 
各々が当たり外れを示しますが、
事実上、この場はアカギと胴とのサシ勝負。

当てる・・・という

魂を削り合うような博奕なのだ!

 

洞察や流れを読む力が全てを決する手本引き。

偶然・偶発の結果は存在しません。

 

つまり、その力量において上回った者、

鋭い者は・・・

マジでカッコいい・・・\( °∀° )/
 
純粋な博徒としての能力が求められる手本引き。
むろんアカギはその才覚において最高峰、この結果は当然だね・・・!
何というか・・・流石と言うのもおこがましいレベル。
時代設定が飛び、新たなギャンブル手本引き。
そこでもアカギは、変わらずアカギたりていました。

 

また一つ、伝説が増えましたね。
連載の幕引きに向け、徐々に全国的に知られる博徒として成長して行く歩みが描かれたことは嬉しいな。
 
しかし一話でこれだけの密度はいつ以来だろう・・・。
描こうと思えば描けるんですよね・・・。
起承転結が纏まっていますし、連載終了後の読み切りでのストーリーは今回のようになるのかな。
 
種目が麻雀ではなく、アカギのセリフも0・・・それなのにこの存在感。見事に魅力が詰まっていました。満足です。

 

 

この手本引き編は次回にも続くようですね。

 

ただこの状況は・・・アカギは失踪してもいずれ全国どこかの賭場に現れると考えた、前回の鷲巣の予想通りとなっています。

 

そしてこの強烈な大勝。瞬く間に話題となるでしょう。

 

つまり、いまだにこの界隈で鷲巣の部下が張り込んでいた場合、その情報は必ず耳に届きます。

鷲巣が飛んできて再会・・・なんて展開もあるのか?

 

単体のエピソードとして満足度の高い回でしたが、全く先が読めませんね。

残り5話・・・クオリティの向上も見られましたから、さらなる伝説に期待します・・・!

 

 
※近代麻雀10/1号より。
手本引きの説明は、一部該当のwikipediaより。

 

 

※10月13日の初回放送が決定したドラマアカギの続編、

「竜崎・矢木編」「市川編」のキャストが一部判明しました!

 

アカギ役は引き続き本郷奏多さんで確定。

安岡役も恐らく神保悟志さんが演じるものと思われます。

 

以降新キャスト、

 

南郷役は駿河太郎さん!

なるほど・・・!色黒ですし、それなりにガタイも良いですし、イメージは近いかも。

鶴瓶さんの息子という肩書が先行しますが、半沢直樹での好演の印象も強いな。

今回は全5話通してメインキャストですから、かなり重要な役割を担います。期待したいです。

 

そして、矢木圭次役は眞島秀和さん!

おお・・・嬉しい!

同じ山形出身の方なので、個人的に以前から応援していました。

 

数々のドラマや映画で名脇役を務めていますよね。

 

ちなみに以前ドラマのライアーゲームに出演された際、17ポーカー編で動体視力に優れた元ボクサー役を務めています。

同じギャンブル漫画ですし、策を弄して見せ場を作るも無残に敗北する・・・という、矢木によく似た役回りを好演されていますので間違いないですね。

 

 

そして、最も注目されていた市川役には

鹿賀丈史さん!

はい、完璧・・・!ヽ(゚◇゚ )ノ

 

ドラマの続編制作が決定した際、

 

ただ、難しいのが市川ですよね。

純粋な麻雀の技量では作中トップとの呼び声も高いですが、感情を表に出すタイプではないので、ちょっとした台詞で大物感に説得力を持たせねばならない。

 

外見もそうですが、主張せずとも存在だけで相手を飲み込むような、あの独特の手練れ感。

その雰囲気を持った役者さんがどれほど存在するのか。

すぐには思いつかないな

 

などと不安を述べてしまいましたが、鹿賀さんであればオールクリアですよね!

名作映画「麻雀放浪記」でも確かな実力を披露されていますし、麻雀慣れも問題なし。

 

前回で鷲巣を演じられた津川さんと同様、存在感だけでも市川という役に説得力を持たせるに十分ですね。

 

いや、だって・・・鹿賀さんの市川役なんて、もう想像するだけでも絶対カッコいいじゃん!(つ∀<。)

 

むしろ本郷さんが呑まれないか心配になってしまうくらい(^▽^;)

 

ちなみに↓には鹿賀さんの意気込みも掲載されています。

https://yomumiru.skyperfectv.co.jp/release/201708-009032.php

 

市川という雀士を完璧に理解されているのがよく分かりますね。もう期待しかありません・・・!

 

ちなみに、福本先生からは「雀士アカギの誕生物語」とのコメントも出ていますので、時間軸はやはり原作同様に鷲巣編よりも前となるようです。

26歳の本郷さんがいかに中学生を演じ切るのか、難しいとは思いますがその答えもしっかりと見届けたいですね。

 

スカパーですが初回は無料放送なので、10/13は皆さんで楽しみ応援しましょう・・・!(⌒▽⌒)