アカギ EPISODE291 感想 ~勝利という名の絶望~ &新刊情報 | ツェーイーメン ~福本漫画感想日記~

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先週土曜に友人とデスノートの新作映画を観てきました。せっかくなので、ネタバレをしない程度に感想を。

結論から言うと、さすがに前作には及びませんでしたが、ハードルを下げていた分普通に良作に思えたな。頭脳戦要素が薄いのは確かですが、単体のサスペンスアクションと割り切れば映像にも迫力がありましたし、決して見て損はない出来だったと思います。

ただ、完全オリジナルで三つ巴の戦いという・・・これだけの内容を2時間強にまとめるのは難しかったのかな。6冊ルールの設定や弥、魅上あたりの存在も生かし切れていたとは言い難いですし、主要3人のキャラの掘り下げもやや足りない気がしました。決着に至る終盤の展開も、やや唐突。いずれも伏線はあったのですが、直接セリフで回収はされないものが多いので説明不足感は否めないかな。それを狙った作りなのかもしれませんけど。

続編を匂わせるラストだったので、もし制作されるのであればまた期待したいです。

パンフレットとノベライズも買ってしまった。

ノベライズには、映画では登場しないシドウなどの死神も登場。名前と死因しか触れられなかった人物への掘り下げも多数ありましたし、だいぶ裏設定が補完されていて親切かつ丁寧な内容でした。

 

さて・・・それでは今月のアカギ感想。

この1965年にも、新世界・・・というより旧世界の神が二人いました。
そのうちの一人が、己が人生最大の勝利を確定させようとしています…!

 

(6回戦オーラスに至るまでの簡単な流れ↓)

http://ameblo.jp/fake-or-bluff/theme-10093607504.html

南家・アカギ65800点 血液-2300cc (実質-1800cc)

北家・鷲巣104800点 血液-1900cc 失った資金・6億円

6回戦・南4局

 

ドラ表示牌西 (ドラ

裏=鳴き等による巡抜け 裏裏=暗槓


赤木(南)

 

 

南ポン

 

暗槓南三索

 

 

安岡(西)

 

 

裏東

 

裏

 

東

 

鷲巣(北)※現在ツモ番

 

 

裏裏裏裏

 

裏裏裏裏

 

發  

 

鈴木(東)

 

 

裏裏一筒裏裏    

 

八筒裏裏裏

 

一筒

※PC向けの表示なので、スマホ等ではズレが生じます。

 

果たして鷲巣は(あるいは)を引き入れ、鈴木との連係による大三元を確定させることができるのでしょうか。


衝撃の結果に仰木卒倒!

稲田組の武力である5人も大慌てですが、20年目にして初めて見る顔もいるな・・・。どうでもいい事ですけど。

 

3か月越しのツモ、その引きは・・・!

(やっと)きたあああああああ!!!(*。◇。)!

 

これでに続いてもポン可能。

最後に、字一色は付きませんがでもOK)を差し込めば・・・

確かに手出しできない、アカギ「は」。

 

これで鷲巣からすると、絶対的な勝利が確定!

すかさずアカギの反応を窺いますが、アカギとしては起きるべきことがただ起きただけ。自分の直感は狂っていなかった・・・と、相変わらず素っ気ない態度で静かに笑っています。

 

とはいえ、鷲巣はウイニングランを残すのみ。アカギのつれない反応にも、もはや苛立ちなど全く湧きません。

→暗雲!

みるみる身を包む!

 

勝利確定、生存確定、人生最高の瞬間はすぐそこ・・・しかし、鷲巣はその歓喜と同時に、あろうことか心の塞ぎを身に覚えます。

それは、鷲巣が75年の人生で味わったことのない感情でした・・・!

 

底なしに萎え、沈みゆく気持ちの落ち込み。

それは・・・↓

・・・!!!∑(゚Д゚)

おお、そう来たか・・・!

 

思えば、鷲巣が二度も地獄の底から蘇ったのは・・・アカギとの決着をつけるというシンプルかつ絶対的な使命があったから。その滾る精神力によって、現世へと復活しています。

 

もちろん・・・鷲巣はアカギを殺すこと、その一念だけでここまで闘ってきました。

しかし、それこそが・・・いやそれだけが、あらゆる成功を収めてきた怪物・鷲巣にとっての最後の生きがいとなっていた事も確か。

それが自らの手によって成し遂げられようとしている事は、人生最大の戦果であり、損失なのですね。計り知れない絶望に身を落とすのも頷けるような気がします。

 

そして、この鷲巣のメンタルの変化は・・・闘牌の流れから見ても非常に大きいな。

この後、鷲巣は気を落としながらも和了へは向かうでしょう。そして、その鳴きによって溢れる不要牌であるを安岡がポン。鷲巣に二度のツモ番を与えます。

鷲巣の和了を阻むには、ここで必ずアカギの和了牌であるを引かせ、その手を縛るしかありません。

しかし・・・数か月前から本命としていたこの展開には、一つだけ問題がありました。

 

それは、いかにツモ番を与えようと、ゾーンに入っている好調な鷲巣がよりによってなど引くのだろうか・・・という点。そのためには物理的な要因ではないにしろ、必ず神域に至った鷲巣の覇気を曇らせることが必要でした。

その意味で、今回の鷲巣の心境の変化はまさにその要因と成りうるもの。

一度は歓喜の絶頂に包まれながら、束の間で絶望へと叩き落されたこの落差は、一気の衰運への裏付けとして十分でしょう。

 

先月の内容では先行きが不安でしたが、今回は満足。決着の瞬間へ向けて、一つ一つ成すべき展開が起こっているのでひとまず安心しました。

 

事実上和了が絶たれることによる、アカギへの敬意をはらんだ自らの放銃という決着も強まってきたのかな。

 

来月が待ち遠しい・・・。

 

※続々と新刊情報が入ってきました!

発売は12/15。

内容は280~287話、国士を逃した鷲巣が大三元字一色の可能性に気付き、アカギと安岡がその目を摘み取りにく「潰しのツモ」が中心となります。

ストックが溜まったままで刊行ペースが上がっていませんでしたが、これで2016年だけで3巻目。一気に連載に追いつきましたね。

発売は12/6。

内容は出張のファッション回と、月刊ヤンマガ上の21話以降。(単行本は出張回も正式な話数にカウントしているので、月刊ヤンマガ掲載時とはズレがあります)

とはいえ、最新の25話まででは全部で6話。1巻あたり8話収録なので、今月も2話掲載ならその内容も含まれるようです。雑誌掲載から僅か2週間で単行本化というのは早いですね。

発売は12/28。

オリジナル誌上では合気道のエピソードも終盤。次号が巻頭カラーらしいのですが、果たしてどのような結末を迎えるのか気になりますね。