口頭意見陳述とは、申出人が選挙管理委員会に赴き
申出理由やその他、文字通り口頭で意見を述べる事です。
以下、選挙管理委員の前で述べた原稿です。
意 見 陳 述
まずは、民主主義の根幹である選挙を公正に執り行うという、大切な役割を担う、選挙管理委員の皆さんの日頃の活動に敬意を表します。
そして今回、鯖江市の選挙の歴史で初めてという、当選人の居住実態の不備・不正という異議の申し出の審議場所で、皆さんとお会いするということは、非常に残念でもあります。
日本の民主主義が、道を過たずに来たのは、公平に選挙を実施し、不正の介入する余地を与えないという、厳正な選挙制度があってのことと思えるのは、長年の権力の集中で、不正選挙や投票操作によって、民主主義とは名ばかりとなった諸外国の例を見れば明らかな事でもあります。
さて今回、鯖江市の市政を担う、大切な市議選挙において、選挙権の取得、被選挙権の取得という、選挙に関する根本の部分で不正が疑われる行為が行われてしまいました。
誤った結果であるならば、即座に正していくことも、選挙制度・民主主義を守っていく事であり、不正があるとは知らずに投票してしまった1721人に対する責任だと思っております。
では、異議の申し出に至った経緯を説明いたします。
当選人の福野葵さんには、居住の実態が無いという噂が以前よりありましたが、「転入したとされる3月末から4月ごろにかけて鯖江で福野葵さんをほとんど見かけていない」という証言がきっかけとなり、今回の異議の申し出となりました。
市民の証言を裏付けるかのように、福野葵さんのブログのプロフィールには、3月末まで長野県のスキー場での勤務が記載されています。
そこで、申出人が平成27年7月21日に提出した証拠書類を確認ください。
このタイムカードの写しは、福野葵さんの資格要件の確認という事で、平成26年12月から平成27年3月まで勤務していた、長野県下高井郡山ノ内町の志賀高原リゾート開発株式会社高天ヶ原事業所から提出を受けたものです。
福野葵さんの平成27年3月21日から平成27年4月20日までの4月度の勤務が記録されています。
転入の届出がなされたとされる平成27年3月27日は、朝7時42分から夕方の17時37分まで、通常の勤務に就いていた事が記録されています。
同じように、3月28日、3月29日、3月30日の三日間も、同様の勤務状況であったと記録されています。
志賀高原リゾート開発株式会社高天原事業所からの聞き取りでは、3月30日まで勤務した後に、冬季の季節労働の契約期間を満了して退職したと同社に記録が残っております。
この冬季の季節労働の期間は、志賀高原リゾート開発株式会社の従業員寮で生活していたとの証言もあります。
転入日とされる平成27年3月27日は、平成27年7月5日施行の鯖江市議会議員選挙の選挙権を確保する期限の日付でもあります。
公選法に記されている選挙権の「告示日の前日に3ヶ月居住」という期日を逆算すると、単に住民票の転入がなされただけでなく、3月27日に鯖江での生活がスタートしていなければならないという事です。
最高裁判所昭和35年3月22日第三小法廷判決において、選挙権の条件として「居住」が求められていることを付け加えておきます。
以上の申出人提出の証拠から、当選人福野葵の、選挙権の獲得の為の転入の偽装が疑われます。
公選法に記されている、立候補の要件についても確認ください。
今回の異議の申出で、市町村議会議員だけに課された要件として、引き続き3ヶ月以上の居住実態があることとされていることはご存知のことと思います。
そして、被選挙権、市議会議員に立候補する基本の要件として、日本国籍を有すること、投票日の平成27年7月5日に満25歳以上であること、該当市町村の選挙権を有することと定められていることもご存知と思います。
選挙権の取得に不正があった以上、福野葵の当選は無効です。
続いて、居住の実態について述べます。
福野葵さんは、三重県で産まれた後、福井県や石川県などを転々とした後、私立の金沢工業高等専門学校を卒業して、社会人としてのスタートを切っています。
私立の金沢高専を卒業後は、石川県内の写真館に勤務していたと、自身のホームページに記載しています。
3年ほどで写真館を退職した後は、冬季はスキー場での季節労働で、福井県勝山市や北海道で勤務していたと記されています。
雪のない時期は、自転車旅行や石川県で電話受付や群馬県の観光会社でアルバイト勤務していたと記されてもいます。
この間の居住の実態は、住み込みの季節労働で住所を転々と変えており、衣服や家財の大半が保管されていた、石川県白山市の両親の住居が居住地であったと思われます。
今回、鯖江市への転入に際して、福野葵さんは、2回に渡って住居を代えています。
最初は、平成27年3月27日に居住の実態が無いままに届出された鯖江市内の家族名義の住居。
続いて、平成27年4月上旬に入居したとされる、平成27年7月24日に選挙管理委員会で現地確認した、鯖江市五郎丸町第16号18番地7の住居。
居住の実態については、選挙管理委員の皆さんの判断にゆだねるところですが、居住実態という重要な判断を行うということです。
鯖江市での選挙権確保のために居住の本拠であると虚偽の届けが出された、最初の市内での住所である家族名義の住居の検証と、居住の本拠では無いと偽装されたおそれの強い石川県白山市の両親と同居の住居の検証が必要です。
同時に、居住の実態の確認の為に、生活が行われていたことを証明するために、電気・ガス・水道という生活必需の公共料金の使用量の調査を求めます。
電気・ガス・水道に関しては、生活の痕跡を確認する為に、昨年同時期の使用量との比較も必要です。
また、生活の実態が鯖江市にあった事の確認として、生活必需品である自動車関係の記録の確認も必要です。
ガソリンの購入履歴の確認及び、高速道路の利用記録の確認も必要であり、鯖江市が基点となっての自動車の運行記録があるかの確認が必要です。
同じく、生活の必需品である、食料の調達先の確認も生活実態を証明する上では重要となります。スーパーやコンビニエンスストアでの購入記録やサービスポイント記録の確認も必要です。
続いて、鯖江市での居住という中には、生計を立てうる収入源の有無も必要であり、ホームページでアシスタントとしての勤務が記載されている、プログラミングスクールとの雇用契約書、出勤簿、給与明細の確認も必要です。
もうひとつ、福野葵さんの居住実態に疑問を持つ理由となった、「転入したとされる3月末から4月ごろにかけて鯖江で福野葵さんをほとんど見かけていない」という証言の理由となった、91日の期間中に19日間という、多すぎる旅行の実態確認も必要です。
居住の不足を隠ぺいする為に虚偽の旅行を報告している可能性もあり、宿泊や交通費の記録、あるいは旅行先での写真等の記録の提示で、旅行の実在を証明する必要もあります。
以上の、居住を証明する記録を総合的に確認する意味合いで、福野葵さんの預貯金通帳の提出と、クレジットカードの利用記録の提出が必要ですし、生活の基盤となる雇用状況の確認のため、年金記録と納税記録の確認も必要となります。
これらのことから、直近の6月、7月についてはやぶさかではありませんが、転入したとされる3月末から4月、5月にかけての居住は実態に欠けるものであり、福野葵の当選は無効です。
以上、異議申出人からの意見陳述とします。
平成27年7月28日
異議申出人 髙 田 義 紀
同代理人 森 口 喜 康