●YouBike
2016年7月末、今回の台湾行きは初の台中市滞在。台中の公共レンタサイクルシステム、UBike(YouBike)に悠遊カードを登録して走ってきたので、そのレポートをお送りする。台北のUBikeと同じシステムなので、参考にしていただけると幸いである。
台中には台北や高雄のような地下鉄はない。しかしステーション間で乗り捨て可能な公共レンタサイクルが充実しており、これを使うと市内を移動するのに非常に便利だ。自転車で街を走ると、タクシーやバスとは違った親近感が湧く。A点からB点への単なる移動ではなく、街の空気が自分にしみこんでくる感覚だ。自分の足でペダルを回して行った街は、自分との距離感も格段に近くなる。
写真は市街中心部、台中公園前のレンタルステーション。街中のいたるところにこういうステーションがある。
ちなみに台中公園内は、自転車は乗らずに押して歩いてねと看板が立っている。
●悠遊カードを登録する
悠遊カードは台湾で使えるチャージ式のICカード。MRTやバスなど交通機関の他コンビニやスーパーでも使える。いちいち小銭を用意しなくていいので非常に便利なのは、日本の各種ICカードと同じだ。使いだしたらやめられないので、台湾リピーターでなくてもお勧めだ。
UBikeを利用するには、クレジットカードも使える。しかし、本来の利用は悠遊カード前提に作られているので、使い勝手と便利さは雲泥の差だった。なので、現地でスマホが使えてSMSが受けられる環境があるなら、ぜひぜひ悠遊カードへの登録をお勧めする。
それでは実際に登録してみる。
レンタルステーションには、ごらんのようなキオスクと呼ばれる端末が立っている。クレジットカードでのレンタルや、悠遊カードの新規登録は、この端末で行う。いったん登録が完了してしまうと、普段のレンタルではこれは使わない。だから、キオスクの前で少々もたついていても、誰かのご迷惑になることは多分ないので、落ち着いて操作すればよい。台湾人は親切なので、逆に教えてくれるかもしれない。
SINGLE RENTAL がクレジットカードで借りる場合。
JOIN YOUBIKE が悠遊カードの新規登録となる。
どうしても不安な人は、YouBikeのサイトからでも登録できるので、ホテルのPCで作業することもできる。
こちらはPC版の登録画面。最初に規約に同意するページがあって、次にこの画面になる。入力するのは、電話番号、名前、emailアドレスだけ。PC版なので画像認証用の数字もある。キオスクはカードセンサーがあるので、悠遊カードはタッチするだけで読み込む。
入力してNEXTをクリックしたら、そのままスマホにSMSが飛んでくるのを待つ。
待っている間に、表示される借り方返し方のチュートリアル画面を見て予習しておく。
しばらくするとSMSで数字4桁の登録コードが送られてくるので、これをキオスク画面に入力すると登録完了。ご覧のような嬉しい画面となる。さあ、今すぐ乗ろうよ!とお誘いの言葉が。
というのが登録の手順。難しくはない。うまくいけばあっけなく終わる。
しかし実際は、最初の一回は勘違いで失敗。SMSが飛んでくるのを待ちきれず、勝手にSIMのパスワードを要求さされたと勘違いしてしまった。このシムのパスワードなんて設定した覚えがない。デフォルトは多分0000だろうと思って入れてみてもダメ。結局、パスワード忘れたボタンにタッチしてその場を離れた。
後で落ち着いて見たら、ちゃんとSMSが2通来ていた。最初に送られてきた登録番号と、忘れたクリックしてからの2回目の登録番号だ。翌日この番号を使ってキオスクで登録したら、あっという間に完了してしまった。
まあこういうのは良くあることで、初回は緊張して、何をミスったか自分では分かっていなかったりする。モタモタして次の人が来たらどうしようとか不必要に焦ったりするものだ。
気を良くして高雄の交通カード一卡通でも登録しようとしたら、あなたの電話番号はもう登録されてるからダメよ、と言われた。1つの電話番号につきカード1枚のみ登録出来るということだ。
●YouBikeの自転車を見てみる
それでは実際にYouBikeを借りてみよう。まず使われている自転車をじっくりと見てみる。
ひとつのドックに2台の自転車がロックされている。たくさんあるので、できるだけ新しそうなのを選ぶ。スカートでも乗れる低いフレーム、巻き込みと泥はねを防ぐ後輪の大きなフェンダー、変速機を守るバンパー、直立させられるセンタースタンドと、日本のママチャリよりも徹底的に実用を考えた仕様だ。前後ライトも自動点灯。
右側。しっかりした形状のクランク、太くたくましいフレーム、アルミも使われたペダル、クイックですぐ調節できるサドル、エルゴ形状のグリップと、なかなかのものだ。
ふと気づくとチェーンカバーにmomentumのロゴが。これはAEONバイクを作っているブランドだ。
ドックに係留するロック部分。左右両側にあり、さすがに頑丈な造りだ。
これは盗難防止のワイヤーをかけた状態。
反対側は鍵が埋め込まれている。
こんなところにステアリングダンパーのようなパーツが。ダンパーと言うよりハンドルを直進方向に保つはたらきをしているようだ。
写真右側はシートポスト。目盛りがついているが、2、3回乗ってみるとこの目盛りのありがたさがすぐわかる。数字を覚えておけば、自分に最適なシート高を一発で出せるのだ。借りるたびにサドル高を調整して、何度か乗り降りする手間を省ける。常用している者にとっては、本当に使えるシステムだと感心した。
●借りるのも返すのも超簡単
では実際に借りてみよう。手順は、カードをタッチ、ロックが外れたら自転車を引き出す。以上。私が借りたときの動画を見てもらったほうが早い。
返却は、自転車をドックに戻しカードをタッチ。これも動画でご覧ください。
高雄のC-Bikeのように、いちいちキオスク端末まで行く必要がない。圧倒的に簡単だ。
レンタル自転車が自由に使えることで、旅行中の行動パターンが変わる。カードの登録も旅行中のひとつのアトラクションと思って、ぜひ楽しんでいただきたい。
YouBikeで台中の街を走ったレポートは、また次回ということで。
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