中国には、金魚文化と平行し、鳴き虫文化が御座います。
それが何であるのかは後に御説明差し上げますが、
前置きが長くなるといけませんので、
先ずは”大黄蛉”の御紹介を差し上げます。
大黄蛉とは?
別名「安徽黄蛉」、日本名:キンヒバリと呼ばれる鳴き虫の一種で、
体長は7~8ミリほどの非常に小さな金色の虫です。
類似したものに小黄蛉と呼ばれるものがおりますが、
大黄蛉は小黄蛉より若干大きく、全く違う種類となります。
小黄蛉は台湾等で大量に繁殖されたものが流通致しますが、
大黄蛉は安徽省の黄山周辺のみに生息し、人工繁殖は不可能と言われております。(流通するのは天然採取個体とのことです)
中国三大鳴き虫の一つに数えられ(下記リンク先を御参照下さい)
http://www.petkoo.com/service/Articles.aspx?MemberId=2329&ArticleId=3886
飼育のしやすさと寿命の長さ、
姿の美しさと、耳に心地よい柔らかな鳴き声が特徴です。
飼育方法にもよりますが、寿命はほぼ1年であり、
中国の方のお話では現在当店に居る個体達は来年の3月頃迄は生育可能とのことでした。
来年の4月頃、再び新しい大黄蛉が輸入されると、
ほぼ1年を通じて柔らかく美しい鳴き声を楽しむことが出来るとのことです。
中国では、以下に御紹介する細工の美しい小さな虫かごで、大黄蛉を楽しみます。
非常に凝った作りのものが多く、
素材は安価なものではプラスチックから、
高級なものでは紫檀・黒檀、一部に鼈甲や象牙などをあしらったものもあり、
その趣味性たるや中国金魚の品種数に匹敵するものが御座います。
時にはポケットにそっとしのばせ、そのやさしい鳴き声に聞き惚れ、
また、時には皆で持ち寄り、鳴き声やその虫かごの造形美を観賞するという
非常に情緒的かつ高貴な趣味性を秘めています。
今回、ここに御紹介した理由は、
とある中国人の方から、この繊細な虫かごを見せられ、
私が惚れ込んでしまったせいです。
調べてみると、種類数はあれど、日本に紹介されているのは安価なごく一部であり、
大黄蛉自体も私の知る限り見ることが出来なかったものですから、
尚更皆様に見ていただこうという意欲が沸き立った次第です。
以下は中国金魚図鑑P109、「龍睛金魚」の一節です。
””・・・この形態は殊の外、中国の金魚愛好家達に深く愛されてきた。
日本では、この金魚を指して「中国金魚」と呼んでいる・・・””
初めてこの項目を読んだ時、何の前触れも無く登場したこの一文に
私は非常な違和感を覚え、
不気味なものを見てしまったような印象すら抱いたものですが、
その後数年の時を経て、著者をして龍睛に対して
かくも言わしめた情動こそが中国人の精神文化の一部であると、
良くも、悪くも、理解させられたように思います。
”文化”というものは、その内側に在るうちには
決してそれを特別なものだとは思えず、また、それが「何故」なのか、
容易に外部の者に説明し難い側面を持っています。
それを補完する材料として、
国史学や民俗学等の学問があるのですが、それらの学問は、
その事をして「そうだ」と思う感情を説明する理由の一つにはなれても、
湧き上がる感情全てを担うものではないと、私は考えます。
映画 ラスト・エンペラーの終幕シーンで、
平民になった溥儀が太和殿の玉座から、
”キリギリス”(字幕ママ)の入った虫かごを取り出す場面があるのですが、
初めてあの場面を見たとき、
私にはそれが虫かごであることすら理解できませんでした。
次に、何となく虫かごであることが理解できた後は、
いったいその場面が何を言わんとしているのか、
こじつけや日本人の常識として理解しようとしてみました。
そして中国の虫文化を知った今、
当時こじつけた”理由”は全く意味を為さないものとなり、
あの場面を見た中国人の胸に去来する感傷の深さは計り知れないものであり、
日本人である自分には到底把握しきれない
奥深い世界であることだけは理解できたように思う次第です。
これらは全て販売しております。
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