わずか14年で、「25店舗、年商30億円」の人気豚骨ラーメン店を
作った社長(以下「A社長」)がいます。
A社長は、高校中退後、建設現場で働いていたある日、行列ができるラーメン店を特集したテレビ番組を見て一念発起し、ラーメン屋になることを決意します。
A社長の行動力は凄まじく、そのテレビで見た人気ラーメン店の店主
に片道6時間以上かけて会いに行ったり、全国で評判のラーメン店を
食べ歩き、味の研究を始めます。
そして約1年後、1000万円の借金をして自分の店をオープンさせ、
お客の反応も上々で軌道に乗るかと思った矢先、
3日目に閉店することになります。
理由は、スープが無くなったから。
ラーメン店で修行したことがないA社長は、一定の品質以上のスープを毎日作り続けるという基本的なことを理解していませんでした。
作り直すものの、味がバラバラで一定しません。
その後、ようやくスープを作り直し再び店を開けるものの、
商売はそれほど甘くはなく、客足も戻らず
赤字の日々を過ごすことになります。
そんな時、
あるアルバイト(以下「B君」)の存在がA社長を救うことになります。
以前、繁盛ラーメン店でアルバイトをしていたB君は、
A社長より「ラーメン作り歴が長い」という不思議な関係にあります。
A社長はラーメン作り歴が長いB君から、スープの作り方や火力調整、仕込み作業の基本等を一から教わることになります。
またある日、近くの豚骨ラーメン店の行列を見て、
こだわりの「鶏ガラ100%スープ」からあっさり方向転換し、
徐々に豚骨を加えたスープの改良をし始めます。
すると、豚骨の割合が増えれば増えるほど客数も増えたため、
結局最後には、豚骨100%スープに変貌を遂げることになります。
そして、今では毎日食べても飽きない豚骨ラーメンとして、
超人気店の仲間入りを果たすことになりました。
「良いものは取り入れる」
「変えられる勇気が大事」
と、A社長はこれまでの経営を振り返っています。
「今でしょ!」の東進ハイスクールの林修氏は、あるインタビューで
「東大の中でも本物のトップになる人とは、凡人と何が違うのか?」
という問いに対し、
「本物のトップになれる人は、
常に横綱相撲が取れて、くだらない拘わりは持たない。」
と回答しています。
既に自分流のやり方を確立している優秀な人は、
努力を続けられる才能もあり、当然良い結果を出すことはできます。
でも、更にその上をいく本物のトップになれる人は、
「これが自分流」というようなやり方を特に持たず、
他人がやっている様々なやり方を見て
「そんなやり方もいいよね~」と言って上手に取り込んでしまう。
「こうあるべき」という固定観念は、進化の妨げになることがあります。
特に、
市場が飽和状態の飲食業界では、失敗作や賄い(まかない)料理が
ヒントとなって、目玉となるヒット商品のアイデアがよく出ることから
すれば、固定観念に拘わり過ぎるのはよくありません。
また、A社長のように、苦境に陥った時に「V字回復」を本気で目指すのであれば、現実を直視すること不可欠です。
「原因と結果の法則(ジェームズアレン著)」という、
約一世紀前の1902年に書かれたロングセラー書がありますが、
この本によると、人格や環境、成功といった外側に現れる「結果」は、全て内側にある「原因」によって作られているというのが
「原因と結果の法則」です。
そして、自分を取り巻く環境を変えるためには、
内側にある「原因」を改善しなければなりません。
具体的には、自分の内面にある「思い」ということなります。
それにも関わらず、多くの人は良い結果を望みながらも、その結果と調和しない“思い”をめぐらすことによって、その達成を自ら妨害し続ける傾向にあります。
そして、アレンは
「疑いや恐れは、その信念にとって最大の敵です。よって、それらを抱き続けているとき、或いはそれらの抹消を試みていないとき、人間は、自分の全身を自らことごとく妨害しているに等しいことになる」
と指摘しています。
商売とは、結果が全てです。
そして、結果を変えたいなら、原因を変える必要がある。
そこに、くだらないプライドや拘わりは不要ということになります。
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