俺らのこの胸、血を嫌う
そんなに戦さがしたいなら
そんなに赤い血見たいなら
え~え政治屋さん
あんたは自分で銃を持て
あんたは自分の血を流せ
↑
『サイボーグ009 ~ベトナム戦争編』で村人たちが歌うシーンである
博学の石森(石ノ森)章太郎が、どこからこの歌詞を見つけてきたのかは知らない。
私がこのマンガを読んだのは中学生時代。
今も覚えているというのは、ここに言霊が宿っていた、ということだろう。
7月7日、数寄屋橋公園で ゆるキャラに浮かれ、銀座に移動して盛岡冷麺を食べた。
その間で見かけた出来事――
有楽町マリオン前で街頭宣伝をやっていた。
政権が世論を無視し、憲法解釈をへし曲げてまで成立させようとする、一連の「戦争法案」――
『自由法曹団』(弁護士の団体)、ジャーナリストが集まっての抗議活動である

多分、私が知らないだけで、その道の著名人、知識人がマイクを握っていたのだと思う
言葉が明瞭で、分かりやすい
自分の信念を自分の言葉で語っている。
おかしな例えだが、おそらく講演会に呼ばれれば高い講師料が支払われる人達――
已むに已まれず、手弁当で街頭に立っている

でも、立ち止まる人はほとんどいない
胸がざわついた
聞いておくべきだと思った。
ゆるキャラのイベントでは千個の試供品がたちどころに無くなるのに、なぜここに人が集まらないのか
大切なことが語られている――そう思う感性はないのだろうか
演説後、妻がリーフレットをもらいに行った
PEACE LAWYER : 自由法曹団が作成したリーフレット
↓

「積極的平和主義」とは
世界中から貧困と争いの種をなくすこと
根気強く努力すること
――という当たり前のことが書かれている。
銃で実現する平和主義などあり得ない。
その当たり前の認識を、為政者は厚顔無恥に覆す
その言葉は軽薄で空虚――
「国民が血を流す」ことに対する「悲しみ」がない。
世界中の誰もが血を流さないために、日本人はどうすれば良いのか――それを真摯に考えている、とは思えない
他国の国民が血を流しているから、日本人も流さないとカッコがつかない
だから日本も軍隊を出せる国になろう――
「頑張って」戦争しない国から
「みんながやるから自分も」戦争する国ヘ
それが「美しい国」?
もはや言葉の意味が分からない
そこには言霊がない。
「みんなやってんだから、日本も軍隊出そうよ、そうでなきゃカッコつかないんだよ、俺もアメリカで大見栄切っちゃったしさ」
そう言うのなら、少しは言霊がこもるのかも知れない。
抗議の声を上げる街宣の前を平然と横切る親子連れ

この子達が大人になる頃、日本は「普通に戦争する国」になっているのだろう……
せめて感じ取ろうとしてほしい
誰かが真摯に訴えている、日本の行く末を憂いている
――その言葉に「言霊」がこもっているのかどうかを

















