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初日を無事迎えました
何故初日を無事に迎えましたと言うのだろう
僕は未だにこの挨拶をよく知らずに使ってきた
深く考えずに
未だに
気づけばこの代々木上原に来始めて
もう11年くらい経つだろうか
確かに
ここに来ると落ち着く
自分の家と同じくらいに
もし
僕がもう一つの人生があり
その道が上手い事転がり
夢を叶えたとしたら
それはこんなに充実したものに
はたしてなっていたか
皆に出会えず
とても残念になっていたかもしれない
それくらい今やっている事が
楽しいかもしれない
先輩達程舞台の数は経験がないし
苦労もきっと知らぬが
目の前の事に夢中になれているようだ
初日を無事にとか
中日とか
千秋楽とかの言葉の実感は未だに皆無だが
その回その回の挑戦やら集中やら
皆でやっている事がとても楽しい
あれこれの作業が
今日
三遊亭全楽師匠を交えての初日
とても面白い
芝居の幕間に
落語
この趣向もとても新鮮で
良い空気の入れ替えが功を奏して
とても良い舞台公演の形となった
次は何を話してくれるのかとか
音響をやっていると正面から
よく芝居も観れるし
毎回の皆の違いがはっきりとわかる
これが良い
出る方が勿論楽しい
でもこれもたまには良い
下手な音響がもっと良くするには
というこの感じ
ゼロだから
どんどん良くしなきゃと
何も考えずに夢中になっている
これは楽しいぞ
もっと引き出したい
初日打ち上げの図
都会の夜の空
薄っすら明るく
まるでそれが終わりの無い
異常な空間で
一日の区切りが無く
休む隙もなく
一日一日と過ぎる
子供の頃に見た
夕焼けも
最早 日の終わりを感じさせる事も無い
ただただ過ぎて行く
空を見る事も忘れるのだ
時代は目紛しく変化していく
僕達が一日を過ごす実感より
もっと早い速度で世の中は変化しているのだと思う
今回の父帰ると
空の赤きを見て
父帰るはこれまでも何度も観た
でも 観る年齢により実感が違う事に気付いた
僕は沢山の事に気付かされた
これまで多くの事を忘れて
考えないようにして
生活していたのかもしれない
都会というより
僕が異常なのか
しかし
その重大事に気付く
自分がもっと変化していかないと
今後生きてはいけないのかもしれない
この2作
是非ご覧になってください
この不変
いつの時代も大事にしたい
誰かの為に
人の為に生きる
その感情は
持って生きたいと思うのです
忘れたくないと思うのです
空の赤を見て
区切りを感じ
決意新たに
明日を生きようと思うのです
僕達の世界を
もっと信頼出来るように
ワンオアエイトを観劇
ザ・スズナリにて
じゃのめに続き
その傑作に感激し
またもや早く余韻に浸りたい衝動に駆られる
田村さんの本と演出には
益々研きがかかり
面白かった
沢山共感してしまう部分がある
例え経験や体験が無くても
それを想像出来てしまう所が
凄い所だ
ワンオアエイトは皆そこに自然と存在しているような
演劇だからとお芝居だからと
奇をてらう事もなく
そこに無理もなく
勿論役者が舞台に立っているのだけど
観るお客様が
自分と役が同じ感覚でいられるような
感じやすくなるような
そこに居やすくさせる空気がある
客演として今回は
甲本雅裕さんや矢部太郎さん
有名な方も出ているが
こちらに構えさせない気楽さがある
気楽に声を出して笑う事が出来るし
気楽に泣く事が出来る
僕が自分のブログを書くきっかけとなったのが
実はこのワンオアエイト
嬉しいのは
前にワンオアに出演してた役者が
舞台監督をやってたり
演出助手をやってたりで
サプライズもそこには実はあるのだが
それらはとても素敵だと思う
だから座長と田村さんを軸にして
皆がどんどん大きくなっていく
そういう良い風が吹いている
甲本さんや恩田さんを観てると
自分が恥ずかしくなってくる
誰かの為に
誰かを想って
生きた事があるか
お母さん役は
今ストライクで
僕には自分をそんなに犠牲にしてまで
人の為に生きた事が
出演してる皆みたいに
真っ当に
生きた事があるか
僕は自分だけの為に
人を巻き込み
犠牲にして生きてるのでは
なんて思ったりした
自分の思いや行いは
全部嘘なのじゃないか
きっとそういう場面もあるさとしとく
こういうお芝居で面白いのは
中々観れるものじゃない
じゃのめの時もそうだったけど
造りの計算ではこれ以上はない
心が揺さぶられっ放しだ
昔はもっと明らかにそうだったけど
今の舞台は今の時代で
今しか観れないものだから
是非観て欲しい作品です
人を取り巻く環境は
実に残酷なものだ
痛み続けた2時間弱
そして今なおも

