ライフ・オブ・パイ | 花鳥風月文々草紙

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独身女と愛しの文鳥との平和でのほほんとした日々と、料理や好きな手芸や音楽と言った趣味のブログです。

滑り込みセーフで鑑賞できましたグー花鳥風月文々草紙

世間の評価はなかなかですが、

トラとの漂流ってどうなんだろう・・と

少々危惧しておりましたが、

と~っても良かったです!!

 両親が経営する動物園で育った少年パイ。

 動物園が閉園される事になり、両親は動物達を連れて

 カナダへの移住を決意する。

 貨物船での海の旅が始まった。

 ところがその途中、激しい嵐が襲い掛かる。

 命からがら救命ボートに乗り込んだパイはそのまま

 海に投げ出され、貨物船は沈没してしまう。

 ボートに乗っていたのはシマウマとハイエナ、

 そして流れ着いたオランウータン。

 そしてトラのリチャード・パーカーだった。

 ハイエナはシマウマを殺し、オランウータンも殺してしまい、

 トラはハイエナを殺し、パイはトラと漂流する事に。

 凶暴なトラとの共存を決めたパイは、

 やがてそれが生き抜く力になっている事に気づく。

 激しい嵐が襲い、その中でパイは神を見る。

 傷つき弱ったパイとリチャード・パーカーは、

 ミーアキャットが無数にいる不思議な島に流れ着く。

 咲いた花の中に人の歯が入っていた事から、

 パイはこの島が命を食らう事に気づくのだった。

 海に再び乗り出し、海岸に辿り着いた時、

 パイは何を見るのか・・
花鳥風月文々草紙
 

 不思議な物語です。

 観る人に寄って感じ方が違ってくるだろう、

 そんな作りの作品ですね。


 トラの名前、リチャード・パーカーですが、

 実際にあった漂流事件に関わる名前なんです。

 悲惨な死に方をした人の名前。


 表向きは全てを失った少年がトラと漂流する話ですが、

 その裏にはものすごく深い何かがあると思います。

 全てを語り終えたパイがこう言います。


 「どう受け取るか、全てはあなた次第」


 パイにとってのトラは、試練であると同時に救いでも

 あったのではないでしょうか。

 救助されたパイの所に保険会社がやって来て、

 船がどうして沈んだのか話を聞きに来ます。


 そこでパイは、もう一つの物語を語るんですが、

 シマウマは仏教徒、ハイエナはコック、

 オランウータンは彼の母親、トラはパイその人を表します。


トラはハイエナを殺しますが、それはパイの残虐さの

象徴なのかもしれません。
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漂流する事で神を感じ、

生きると言う事を、命と言うものを感じるのです。


漂着し、トラはジャングルへ消えて行きます。

トラが振り返らなかった事をパイは嘆きますが、

それはトラの役目が終わったからじゃないかと・・


パイは物語を作家に語るんですが、

どちらの物語が良いかと聞かれた作家は

「トラが出てくる方が良いです」と答えます。


神が出てくる話だからその方が良いと答えるパイ。


ハッピーエンドなんですね、と言うと、パイは


「それもあなた次第・・」と答えます。


生きると言う事は、何かを捨てる事であり、

同時にとても無様な事なのかもしれない。

必死に今を生き抜く事が生きる事なのかも・・


色んな宗教が出てきますが、

その根源は同じなのかも知れませんねぇ。


この作品、とにかく映像がすばらしく綺麗ですビックリマーク


綺麗だけど、2Dでも充分楽しめました。

映画はやっぱり字幕だしねにひひ




毛皮反対の絵本です、読んで下さい
http://moru.art-studio.cc/art/book.htm








 

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