もう、GWも終わっちゃいましたね。
こういう長期休みはあっという間に過ぎてしまうのはなんか理不尽のような気がします。
今回はオリ作の方に手を付けてみました。
オリ作の方はSSに比べるよりも難しいので時間がかかっちゃいます。
ディメントルースに行くために俺とシャルは大きな装置の目の前にいる。
装置はエレベーターのような形をしているが、天井は筒抜け状態で左右の壁にはたくさんのコードがまばらに置かれている。
『今から、慶福競争を行なうため対象のパラレルワールドをディメントルースへの変換を開始します。』無機質の感情と表現が相応しい機械の声と機械の動作音が部屋の中に響いている。
そして、響也とシャルの足元には楕円形(だえんけい)に囲まれた魔法陣らしきものが赤白く光り続けている。
『これから、慶福競争が始めるんだよな?』
『そうだよ。ここから神様になるための準備が始まるの。』シャルは表情だけは感情を押し殺しているのか、無理に真顔を作っていると響也は直感で感じていた。
だから、少しでも不安を取り除いてあげようとシャルの右手と俺の左手を重ね合わせた。
そして、響也の脳にまた直接書き込まれた・・・・
----------------------- 恐怖→安心 -----------------------
響也はコンバーションという能力は大体だが把握してきていたのだ。
『それでは、準備が整いました。純愛科 シャル・リーズ様 使徒 赤谷響也様転送を行ないます。シャル・リーズ様チカラを流してください。』
チカラとは神瑠のことみたいだ。シャルが白衣姿の女性ロボットの指示通りにチカラを流し始めた。
『チカラの流れを確認しました。それでは、ルートBのディメントルースへの変換を開始します。』
ルートB....響也がシャルに尋ねようとしたが開始という一言と同時に装置が起動して足元が楕円形の魔法陣が響也とシャルを包み込んだ。
響也達は光の眩しさから解き放たれて、ゆっくりと目を開けるとそこには大きな建物が建っている。周りには響也くらいの年齢の人達が驚かずに通りすぎていく!!だって、人が急に出て来たのに誰も驚かない。だが、響也は驚いていた。
みんなは俺と同じくらいの年齢だ~~!!
キースには同じ年齢の人などそうそういないものだ。。
むしろいる方が珍しい。明神とは同い年だから遊び相手はあいつしかいなかった。それはもう、たくさん遊んだ。だが、あのことをきっかけに俺たちの溝は深く.....そして、奈落に堕ちて行った....
『響也。なにぼぉ~っとしてるの?』シャルが肩をたたいていくる。響也は急に現実に呼び戻された。
『はぁ....どうした?』
『どうしたもないわよ。響也がなんか悲しいような気持ちになっていると思ったから。』
『悲しいかぁ..... 大丈夫だ!!ちょっと人の多さにびっくりしただけだよ。』響也は元気を装い大きな建物へと向かっていった。
『そう....』シャルは少し悲しかった。。人が言う大丈夫という言葉ほど軽くそして脆いものなどなかった.....
俺達は、大きな建物つまり新藍(しんらん)と言われる学校のようなものらしい。そして、黒色の絨毯が敷き詰められた廊下を進み、ある部屋に通された。
『やぁ。赤谷響也君、シャル・リーズ君。新藍にようこそ。歓迎するよ!』
『お前誰だ?』響也には全く覚えがないが、相手は俺のことを知っているみたいだ。
『私か。私はジャスウォークだが?』響也は驚愕していた!!それはジャスウォークの見た目が初対面とは比べ物にならないほどの美形になっていたからだ。髭はきれいに剃られており髪はリーゼントからオールバックにしておりダンディになっていた!!
『ルートBへようこそ。。君たちの他にも9人の生徒がここに来ている。今回、慶福競争の期間は1週間とする。』
『おっさん。。ルートBっていうのは何?』響也はタイミングが無く聞けなかったことをジャスウォークに聞いてみた。
『慶福競争には100人以上が参加するの。そんな大勢の人が1度にこのディメントルースに変換するとパラレルワールドが持たなくなってフラグメント現象が起こってしまう。そうならないために12のルートに分ける必要があるのよ。』説明してくれたのはジャスウォークの代わりにシャルが教えてくれた。
『フラグメント現象って?』
『フラグメントっていうのはカケラって意味なの。つまり、一つのパラレルワールドにたくさんの人数を変換するとパラレルワールドがもたなくて壊れてしまうの。まるでお皿のように粉々になってしまうと想像してくれたらいいわ。それを防ぐために変換場所を分けているってこと。今私達のいる所が12のルートのひとつ。』シャルは懇切丁寧に説明してくれた。
そして、ジャスウォークはシャルの説明に補足として話し始めた。
『そして、他にもA,C.D,E,F,G,H,I,J,K,Lと分けられている。12というのは私の分身を作りだす限界なんだよ。羽を切り離すことでそれぞれのルートの監視兼評価を行っている。』
響也は最初に会った時のおっさんと今のおっさんが別人すぎて頭に入らない.....
ただ、おっさんの後ろを見てみると最初あった時にあった羽がないことに気がついた。
『それでは、本題に入らせてもらおう。男の子稟動義也 女の子愛洲ちひさの二人を幸せにすることが今回のテストとする。注意事項として人に害をなすことをしてはならない。能力での干渉は問題ないが、殺傷、恐喝などをしたものは失格とする。以上自身の力で神への道を切り開けることを。』そう言って、ジャスウォークは俺たちに親藍の制服渡され、クラスを教えてもらって部屋を出た。
そこには、ひとりの男性が立っていた。どうやら、俺たち転入するクラスの担任らしい。
その人は俺達を確認すると、何も言わず歩きだした。担任の男に付いていくとそこには更衣室と書かれた部屋に連れてこられた。なるほど、先に制服に着替える必要があるのか。
響也とシャルはそれぞれ更衣室の中に入っていった。男子更衣室では・・・・
『明神......』そこにいたのは、俺と同じ使徒として選ばれ幼馴染みの黒燐明神だった。
『響也....お前もこのルートだったのか。』明神は上着を脱いで渡されていた制服を着ている途中だった。俺は明神が使ってる真横のロッカーを使用した。
『お前なんで使徒なんかになったんだ.....?』
3年前から突如消えてから俺は物淋しさを覚えていた。昔から遊んでは喧嘩をしたり遊び場もなかったので二人でいつもアイデアを出して無邪気に遊んでいたものだ。それはそれで楽しかった。
だが、唯一の遊び相手がいつもの場所に来なくなった時は.... 俺はなぜだが分からずにずっと待っていたものだ。
『さぁ。俺にも分からない。ただ、流されるままに人生を謳歌しているだけだ。』
『この3年間なにをしていたんだ....』おそるおそる聞いてみる...
『シエルの手伝いだ。』淡々と感情を押し殺した言葉しか飛んでこない。
そう言って明神は制服に袖を通してズボンにベルトを通し、着替えを終わらせて部屋のドアに手をかけた。
『最後に、俺からお前に聞きたいことがある。』
『お前がここに来た目的は何だ?』ドアから手を放して俺に向かい合う形で明神が聞いてくる。
『目的....』響也はボタンに手をかけたまま止まってしまう。
目的なんかあるかと聞かれても突然連れて来られて答えられるはずがない。
『まあ、そんなもんか。』明神は俺の答えも聞かずに部屋を出て行った。
響也は考え続けたが答えは闇の中に沈んでいた...... 一方女子更衣室では。。。
シャルとシエルが鉢合せをしている場面だった。
『シャル!! あなたもここのルートだったのね。』シエルはロッカーに手をかけながら驚いていた。
『ノエル。一緒のルートなんて初めてじゃない?』ドアを閉めてシエルの近くのロッカーに手をかけた。
『そうですわね。あなたと直接競い合うのは今回が初めてですわね。』ノエルは制服に着替えるべく上を脱いでいく。クールな見た目とは違いピンク色にレースが付いている可愛らしい下着姿だった!!
『今回の題目、ノエルは自信がある....?』
『もちろんですわ。今回も上位を狙うためにありとあらゆるシミュレーションを考えたんですから。』
『そうだよね....みんな人の幸せが理解できるくらい私もチカラがあれば....』シャルは自分で言って虚しさがこみ上げてくる。私は人を幸せにしたいと持っている。この学校に入って初めてのシミュレーションで理想と現実はひどく溝があるものだとこの時初めて知ったのだ。
『シャル、あなたはどうやって人を幸せにしようとしているの?』シエルは唐突にそんなことを聞いてくる。
『人の幸せ....えっと~~人の願いを叶えることが幸せにつながると思ってる。』
『それってつまり相手の言いなりで従順になるってことよね?』
『まあ、言われたらその通りだね。』
『あなたはそんなことされて幸せなだと思うの?』シエルは真に想いがこもっている口調で聞いてきた。
『そんな幸せは嫌だよ。私のことを思っていることは嬉しいけど.....私の幸せのためだけに自分の事を犠牲にしてまで私は幸せになりたくない。』
『なら、答えは簡単ですわ。自分の幸せを知らない事には他人の幸せなんか到底理解できませんわ。』
『自分の幸せ....』シャルはそんなこと考えたことはなかった。幸せは人それぞれで違うものだと思っていたからだ。
『納得してないみたいですね。まあ、分かるまで分かる努力をしてください。そうしなければ、切り開けるものも切り開けないものですわ。』
シエルは話している間にもう着替え終わって部屋を出ようとした時にずっと黙っていたシャルが口を開いた。
『シエル.....その......ありがとうね.....』
『当然のことをしたまでですわ。』シエルの顔は見えなかったが頬が赤らんでいたようにシャルは見えたような気がした。この時シャルはどうするか一筋の光が見えたような気がしていた。
シャルも制服に着替えて勢いよく更衣室を出ていく。響也と待ち合わせの所に向かって行く。
『響也~~~~』シャルは響也を視界に入れると大声で叫んだ。
『私、自分の幸せを探す。そして、人を幸せにしてたくさんの人を助けるよ。』
響也から見ると今のシャルはなにか吹っ切れた感じだと思った。そして、響也も明神からの質問の答えは出せなかったが今のシャルに付いていけば何か見つかるかもしれないと直感した。
『分かったよ!! 俺はお前の使徒だからな。お前の夢を叶えられるように手助けしてやる。』
『うん。響也。一緒に頑張ろうね。』こうして、シャルと響也にとって新たな運命が変わり始めようとしている。
ここまで読んでくださった読者様ありがとうございます。
次回は、響也とシャルがチカラを合わせて人を幸せにしていきます。そして、いよいよ幼馴染達との対決にもなります。
ここからどう面白くしていこうか悩んでいるところです(;^ω^)
また、時間がかかってしまうかもしれませんが頑張りたいと思いますm(__)m
それでは、新しい物語を求めて。