【限定ライブ】タワレコでインストアライブしたらめちゃくちゃ盛り上がった【大盛況】
け'zのシングル「めでてーな」のインストアライブの模様が公開された。
けいちょんは歌手として輝きたいのであるという話は「けいちょんの夢」でもしたが、それ自体は良いとしても、けいちょんの歌や、け'zの楽曲をどう思うのかと聞かれたら、「特に響かない」というのが自分の本音である。けいちょんチャンネルファンだからこそ感情移入できる部分があるかもしれないが、あくまでプロの歌手やバンドと並列にして公平に評価したとき、けいちょんの歌はせいぜいカラオケでちょっと褒められるかもしれないレベルだし、楽曲もありきたりでなにか特別凄い良さがあるわけでもない。そういうレベルでブルーノートでやりたいというのは、厳しめに言うとプロの歌手や真剣に音楽をやっている人達をナメていると言われてもしょうがないと思う。実際、和田アキ子に直接「ブルーノートでライブがしたい」などと言ったら秒でシバかれるのではないだろうかw
けいちょんが音楽活動を開始させたのは、そもそもは鈴木紗理奈がけいちょんにユニットを組むことを提案したことから始まり、「さりけい」というユニットが結成された。「未来史上最年少」という曲を発表し、さりけいで無観客生配信ライブも行われた。それ自体は、結構面白かったのだが、時を同じくして、け'zが結成された。これがどういうことなのかいまでもまだよくわからないのだが、鈴木紗理奈のスケジュールに左右されない環境で音楽活動がやりたくなったということだろうか。個人的には、「け'z」よりは「さりけい」のほうが好きで、なんと言っても鈴木紗理奈、武田真治と一緒にやることで華があった。その華を無くしてしまっては、ちょっとつまらないのである。
お笑い芸人が音楽活動をやる上で、一番の見どころはパフォーマンスではなくて、プロセスだと思う。例えば、古くはとんねるずが番組で野猿を結成したり、ウッチャンナンチャン、キャイ~ンが番組でポケットビスケッツ、ブラックビスケッツを結成したり、浜田雅功と小室哲哉が番組でH jungle with Tを結成したり、宮迫博之とぐっさんが番組でくずを結成したりと、結成から楽曲公開までのプロセスが一番の楽しみどころで、プロセスがあるからパフォーマンスに面白みを見出せるのだ。その点で、け'zは少しショボく感じてしまう。もちろんYouTubeチャンネルが地上波レベルのことはできないかもしれないが、もう少しプロセスに力を入れて欲しい。たとえば縁のあるところでいうとコブクロに楽曲制作依頼をしてみるとか、それこそ湘南乃風でもいいし、19の岡平健治でもいい。オファーの凸をして断られて怒るという回があってもいい。それこそが「笑いと音楽の融合」ではないだろうか。
とはいえ、YouTube発信でお笑い芸人が音楽活動をして成功した例というのは実は少なく、色んな人が色んなことをやっているのだが、どこも鳴かず飛ばずのようだ。ただ、お笑い芸人ではないが、重盛さと美が礒部希帆と一緒にやっている音楽活動がバズっていた。これがバズった理由は、思いの外本格的なものだったからだ。つまり、音楽ファンをも唸らせるようなものを作らないと、結局身内だけで盛り上がるようなことになる(それでもいいのかもしれないが)。
けいちょんと、け'zを本格的なものに昇華するにはどうしたらいいだろうかと考えると、自分が思いついたのは、けいちょんはジェームス・ブラウンに、け'zは本格派のファンクバンドに路線変更という案だ。けいちょんの歌手としての致命的な欠点が歌詞が覚えられないというところだ。ただ、ファンクの場合、同じフレーズを延々と歌ったり、その場のノリで適当に歌ってもサマになる。これはけいちょんにうってつけのスタイルなんじゃないかと思う。け'zのメンバー構成を見てみても、ホーン隊が既に揃っているし、ファンクをやる土壌が既に出来上がっているのだ。しかも、ファンクはジャズやブルースとも親和性が高い。それが意味するのは、ブルーノートでのライブ実現への道に一筋の光が差すような気もするのだ。もし、け'zが本格的なファンクバンドになったら、自分も含む音楽ファンに刺さるのではないかと思うのだ。けいちょんとけ'zがいつかこんな感じのライブをすることをささやかに期待する。