キマロキ編成。 | ぽっぽやいそじの「ひとりっぷダイアリー」

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昨日はディーゼル機関車に装備、あるいは連結されて除雪を行うラッセル及びロータリー式の除雪車を紹介しましたが、この方式が採用されたきっかけの一つは、1963(昭和38)年に新潟県から北陸地方を襲った「サンパチ豪雪」と呼ばれる大雪でした。この当時にはすでにディーゼル機関車による除雪も実用化されており、実際にDD14形なども出動したようですが記録的な大雪には歯が立たず、最終的には人力に頼らざるを得ない事態にまでなったようです。

当時はまだ蒸気機関車も主力として使われており、これを使用した除雪車軍団(?)として有名なのが「キマロキ」と呼ばれる列車編成でした。

 

 

これが「キマロキ」と呼ばれる除雪軍団です。右側から機関車+マックレー車+ロータリー車+機関車とつながっており、それぞれの頭文字を取って「キマロキ」と呼ばれています。ただ実際には最後部に職員添乗用の車掌車が連結されることも多くあったようですね。

 

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こちらが2両目に連結される「マックレー」こと掻き寄せ雪カキ車のキ900形。両側にウイングを開いて線路わきに積み上がった側雪を切り崩し、線路内に集める役目をします。

 

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こちらが3両目の「ロータリー」こと回転雪カキ車のキ600形。マックレーが線路内に集めた雪を、前面に設置されたロータリーで遠くに飛ばします。ロータリーの動力源は蒸気で、そのためのボイラーがあり、燃料になる石炭や水を積むための炭水車を後ろに連結していますが自走はできず、後ろから機関車に押されて走ります。

登場当初は4両を2両+2両に分散する形態(キマ+ロキ)で運用していましたが、後に4両全てを連結した状態で除雪ができるように改良されています。またこの状態でもサンパチ豪雪の大雪には対応しきれず、さらなる除雪性能アップのため、一部の路線ではキマロキ編成が通れる幅の分だけ除雪をするためにロータリー車(+機関車)を先行させる「ロキキマロキ」編成や、同様にラッセル車を先行させる「ララキマロキラ」編成が出動したこともあるようです。

 

鉄道と雪の戦いは昔から変わらずに続いてるんですねえー