昨日のブログで広島電鉄5000形「グリーンムーバー」の置き換えのことについて書きましたが、その一方で日本初の超低床電車である熊本市交通局の9700形電車にも動きがあるようです。
1997(平成9)年に製造が始まった同車ですが、故障により長期に渡って運用を離脱した後に9701号車は復帰はしたものの、1999(平成11)年製の9702・9703号車は長らく休止の状態になっており去就が注目されていました。しかし先日、熊本市交通局は「市電9700形2編成の廃車業務の入札」を公告し、これによって9702・9703号車の廃車はほぼ確定ということになりました。熊本市電には昭和30年代に製造された旧型車も多く残っており、それらに先駆けて超低床車が廃車になるというのは何かもったいない気もしますが、これもやはり海外製の車両という部分に問題があるのでしょうか
なおこの車両の置き換え用としてなのか、3両連接の新型車2400形が早ければ年内にもデビューするようで、すでに現車は試運転を行っているようです。
路面電車の冷房車、VVVFインバータ制御、そして超低床車と「日本初導入」を行ってきた熊本市交通局。その新進気鋭の精神をずっと受け継いで行ってほしいものです
1999(平成11)年から運用が始まった、グリーンムーバーこと広島電鉄の5000形電車。熊本市交通局(市電)9700形に次ぐ日本では2例目の超低床電車として、また5車体3台車方式を採用して全長30mを超える長編成の路面電車として話題になりましたが、海外製であるが故の整備上の問題や耐用年数との関係、また後継となる国内産の車両の増備もあって運用離脱が相次ぎ、いよいよ風前の灯といった状態になっているようです。
1999(平成11)年から2002(同14)年にかけて12編成がドイツのシーメンスで製造され、広島駅前~広電宮島口を結ぶ2号線を中心に活躍をしていましたが、現在では2~3編成しか稼働していないようです。さすがに25年も経って、老朽化もあるんでしょうかね
私は関東住みなので簡単には行けない場所ですが、なくなる前にもう一度乗りに行きたい車両です🚋
道路上から乗り降りすることも少なくない路面電車と、道路からは完全に切り離された駅という施設内で乗り降りを行う普通鉄道では、乗降用のプラットホームの設計自体も変わって来ます。JRを初めとする普通鉄道では、車両の床面高さは電車の場合1080~1150mm程度になっていますが、路面電車では概ね300~350mm程度まで下げられています。そのため、こんな光景が見られたりもします。
ここは富山地鉄(旧・富山ライトレール)富山港線の東岩瀬駅です。現在は路面電車として運行されているため左側の低床ホームを使用していますが、路面電車として再生する以前は普通鉄道だったため右側に見えている高いホームを使用していました。
もう一つ、こちらは広島電鉄宮島線の地御前(じごぜん)駅。宮島線は現在でこそ路面電車タイプの車両が使われていますが、かつては広電西広島~広電宮島間限定で使われていた高床式の電車があり、その車両に対応する高床ホームが同区間の各駅に設置されていました。今はもう無用の設備ですが、なぜか現在まで残されています。
今から7年前の2017(平成29)年に訪れた、関東鉄道竜ヶ崎線のお話です。
同線はJR常磐線の佐貫駅(当時、現・龍ヶ崎市駅。ただし竜ヶ崎線の駅は現在も佐貫のままです)の片隅から発着しています。
路線延長は4.5km。途中に入地(いれじ)という駅がありますが交換駅はなく、全線で1閉そくになっています。車両は全部で3両あり、通常は新型のキハ2000形のワンマン運転になっていて、旧型のキハ532形は土曜日の限定で運用に入るようです。
龍ヶ崎市はコロッケをウリにしており、キハ2001号車にはコロ2016という別形式(愛称)が付けられていました。
竜ヶ崎線のキハ2000形・同532形の最大の特徴は、その運転台の設置位置。佐貫方は通常と同じように左側にありますが、、、
竜ヶ崎方の運転台は右側に設置されています。これは竜ヶ崎線の3つの駅が全てホームが同じ側にある(竜ヶ崎に向かって右側)にあり、ワンマン運転時の安全確認のためです。このように運転台の位置が前後で異なる車両はなかなかないのではないでしょうか