12年前、タリバンによる大仏の破壊が問題になったアフガニスタンのバーミヤン遺跡で、先月、日本の考古学の専門家が新たな石窟を見つけ、専門家は「バーミヤンでの仏教の広がりを解明する貴重な発見だ」と話しています。
世界遺産に指定されているアフガニスタンのバーミヤン遺跡は、5世紀から9世紀にかけて東西およそ5キロの渓谷に仏像や壁画などを伴う石窟が1000余り掘られた大規模な仏教遺跡ですが、中心部にある大仏などが12年前にイスラム原理主義勢力タリバンに破壊されました。
保護や修復作業を進めている東京文化財研究所の考古学などの専門家は、治安の悪化で3年前から中断していた作業を再開させようと、先月末から現地調査を行いました。
その結果、破壊された大仏がある遺跡の中心部からおよそ3キロ離れた場所で、土に覆われた新たな石窟が見つかりました。
この石窟の近くには、これまで、7世紀後半に造られたとされる複数の石窟が確認されていますが、今回見つかった石窟は建設の様式が異なり、大仏の近くの石窟と似ていることから年代が100年ほど古いということです。
調査した和光大学の前田耕作名誉教授は「バーミヤンの遺跡は中心部から徐々に周辺の谷に広がっていったと考えられているので、離れた場所にも古い仏教施設があり驚いた。バーミヤンでの仏教の広がりを解明する貴重な発見だ」と話しています。