今回はセットで読んだ作品。あさひ木葉さん作「独裁者の求愛」と「専制君主の蜜愛」です。私は「独裁者の求愛」の方が好きですね。逆に「専制君主の蜜愛」の方は切なすぎて複雑な気分になっちゃうwまず前提として「専制君主」の攻め長能と「独裁者」の受けの安藝がかつて5年間割り切った愛人関係だったという設定なんですが長能の失脚を機に損切をして彼の元を去った安藝が反発する鷹匠から求愛されるお話しが「独裁者の求愛」で長能と安藝の関係を知りながら恋情を秘め一途に片思いする冷泉が愛を手に入れるまでを描いたのが「専制君主の蜜愛」です。まず「独裁者」の方で安藝と長能がかなりドライな関係であり愛人だった間も操立てをすることもなく、行為自体もかなり即物的だったことが安藝の思い出として語られているのに対し、長能と安藝の行為を目撃
してしまったことで恋情を自覚した冷泉にとって長能が安藝を愛してるのだと思い込み嫉妬に苦しむ冷泉の心情が「専制君主」でわかるっていうねw安藝と冷泉への長能の態度や思い入れは明らかに違うんだけど片思いが長かった冷泉が気づくこともなく切なすぎる。しかもどちらのお話しも時系列がリンクしているため仕事で窮地に陥った安藝が長能に連絡をして、元愛人からの電話を長能に内緒で応対した冷泉がまた切ないw一方長能を失脚させた張本人の鷹匠は彼の愛人だったことを知りながら安藝を篭絡してきて・・・なんだかんだいいつつ安藝だけかなり幸せモードなんですよ。安藝は冷泉の想いを知らないので傷つけていたことも知らないw愛情があった関係だったらまだしもお互い似た者同士で5年間も愛人やって鷹匠と冷泉を嫉妬させてたんだと思うと私も切ないw好きだったならまだ理解はできるけど愛のない相手に大事な相手を寝取られるのはやっぱり嫌だなあwwそれぞれ遠回りをしたけど最上の愛を手に入れてハピエンでしたが、冷泉悲しませた長能にはやっぱりイラっときますねw「独裁者の求愛」の方が甘々なので私は好きです。安藝はちょっと育ちの悪い子らしくとんがってるんですがそれはそれでまた可愛いからwただ冷泉を悲しませたのはよくないし鷹匠は大人だから表に出さないだけでやっぱり嫉妬はあったらしいです。あさひさんの作品にしては愛情重視の展開だったのでよかったな