こちらはホラージャンルとなっていたんですが、ホラーというよりヒューマンドラマ作品でした。

 

 

主演はキーラ・ナイトレイ。あんまりいいイメージがないのは過去に見た映画の影響ですかね。ウツ映画「穴」「私を離さないで」「つぐない」で人の恋路を邪魔したり邪魔されたりって役をしていました。「プライドと偏見」と「パイレーツオブカリビアン」は面白かったですけど。夫役は見覚えあるなと思ったらミア・ワシコウスカ主演の「イノセント・ガーデン」で悪い男を演じていたマシュー・グードでしたか。今回は家族のために奔走する良い父親役でした。イケメンですな。

 

 

さて今回のお話しはなかなか重い作品でございました。結論ありきで言うと、「地球最後の日」って設定の世界感です。ただしいわゆるデザスタームービーとは違い原因や解決策を見出す作品ではなく、動かしようのない決定事項としての前提なので非常に重い。

 

 

舞台はイギリスの豪邸(に見えるけど・・)、最後のクリスマスを共に過ごすことにした4組の家族の群像劇となります。

 

 

この作品にはポリコレをはじめ政治的宗教的要素が多少含まれてはいますが、人生の最期をどう締めくくるかまでの心情を描いているため、見てる方もしんどい。

 

 

尊厳〇のために政府から配られたピルもホームレスや不法移民には行きわたらないという皮肉もあったりね。

 

 

まだ幼い子供を抱えた夫婦や妊娠した妻を気遣いながら無力感に苛まれる医者など立場は違えど、運命を受け入れるまでの葛藤が辛い。

 

 

ちょっとトーマスジェーン主演(スティーブン・キング原作)の「ミスト」のラストを思い出してしまいました。あれはかなり悲惨でした。

 

 

子供の運命を決めるその「選択」が「親の愛」なのかと思えばいろんな思いが溢れてきますよね。孤独は怖いから最期は家族と一緒に・・って残された数時間を共に過ごす家族それぞれの話がより悲しみをもたらしました。

 

 

ラストのワンシーンが残された希望なのか絶望なのか見た人それぞれの解釈にゆだねられるラストでございました。

 

 

感動はしたけど辛い内容だったので一度見ただけで十分でした。