最初はCMを見て興味をかられ、ネタバレを見てから見た作品です。
ダブル主演のトーマシン・マッケンジーとアニャ・テイラー・ジョイも可愛い。
トーマシン演じるヒロインのエリーが一人暮らしを始めた部屋で毎晩夢の中に登場するのがアニャ演じるショーガールのサンディでした。
60年代カルチャーが好きなエリーはたちまち彼女にのめり込むようになるんですがやがて甘い夢は悪夢へと変わってしまいます。
カフェ・ド・パリでの歌手デビューを夢見ていたサンディでしたが、男に騙され〇婦になっていたのです。
そんな悪夢の中でサンディが恋人のジャックにこの部屋で〇されたのではないかとエリーは疑い始めるのでした。
あらすじをざっと書くとサスペンス風なんだけど、前半はどちらかというとMVっぽい仕上がりになってます。だからとりあえず60年代の華やかな世界を音楽や映像で楽しめます。
ちなみにですが、解説サイトなどでも言及あったけど、私もこの作品を見た時ダリオっぽいなって思いました(サスペリアとかね。赤く染まった部屋が印象的でした)あのお話しもアメリカ人の女の子がドイツのバレー学校に来て寮生活を始めるんだけど、最初はシェアハウスにいたんだったかな。欠員が出て空きができたから寮生活に切り替えたのかな。ただそれってあくまでもそういう設定だってだけなのでヒロインのスージーがバレエを踊ってるシーンはほぼないんです。(開始早々具合が悪くなり倒れちゃった。もしかすると女優さんに踊りの経験がなくてカットされたのかもね)これがリメイク版になるとちゃんとレッスン風景あったんですよね。「お~踊ってる~」って思ったもん。ただラストの展開がだいぶ違うんですけど。ダリオの方は最後炎上する屋敷からスージーが逃げ出すというエンドでした。この辺りがラストナイトインソーホーのシーンにもありましたよね。
ただしラストナイトインソーホーの方は一応彼氏同伴だったんだけど、(間違ってたらごめんなさいだけども)男が救出に来ないのはフェミニズムの影響なのかとか解説もあったのよ。え?そうなの?むしろ助けに来いよ!!って思ったの私だけ?そこで現代の女は逞しいから一人で切り抜けます、男なんか当てにしないとかそういうのいらないんですけど?仮にわざと彼氏が助けに来ないのならそもそも登場もしなくてよかったんじゃないって思ったわ。それにぶっちゃけイケメンの彼氏じゃないんか~いってのが本音ですね
個人的には恋愛を中途半端にいれるならなくていいかなって思いました。
この映画のオチでは被害者だと思われていたサンディでしたが実は自分を穢した男達への復讐のために全員こうサクッとねやってたんです。希代のシリアルキラーであり実はエリーの借りてた部屋の大家さんだったっていうオチでした。
まず最初に思うのが美人でも老いには勝てなかったかってがっくりよ。老いたサンディは見たくなかったよ。それどころかエリーの寝起きしていたお部屋の壁にも床にもそこら中に〇体が埋められてたっていうね。さすがにそれは無理あるでしょ~~
しかもことあるごとに男達のゴーストが見えるんだけどパンツ姿のスレンダーマンみたいでキモすぎた。ただああいうドタバタは求めてなかったわ。あれ怖かったですかね?私はわりとしらけちゃった。真相に至るアプローチはもう少しクリミナルサスペンス風でもよかったかな。
被害者だと思っていたサンディは加害者でもあったんですが、ブロンドの女は被害者ってホラーのお約束をぶち壊したかったらしいって解説もあったんですが、ポリコレとかもそうだけどそういう世相を映画に反映しまくるからどうにも腑に落ちない話になるんじゃないかな。
私としてはサンディが被害者でよかったと思うのよ。実は存命で真相を知ったエリーの口を封じるとかサイコネタ無理やりいれなくてよくない?ダイアナ・リグが怖すぎた
サスペリアでは結局バレエ学校が炎上したことでそれどころじゃなくなったんですが、ラストナイトインソーホーではいろいろあったけどエリーは学校生活に戻りさらには自分のデザインを発表する場も得て順調にデザイナーとしてのスタートをきったところで終わります。でも夢で見ただけの服をそのままデザインして完成とかそんなんでいいのかしら
この映画ってツッコミどころ満載なんですよ。いろいろ求め過ぎちゃうとどうも物足りなくて点数が辛くなっちゃうのよ。
映画の告知のCMやポスターの出来はすごく素敵だったのになあ。もう少し大人向けのスタイリッシュなサスペンスかと思ってたのになあ
サンディにシンクロするにはエリーが子供っぽいから官能まではいかんのよ。ちょっと背伸びして大人の世界をチラ見しただけっていうか。たぶんそのあたりも期待外れに拍車をかけてるんだろうなあ
ただそうはいってもトーマシンちゃんでそんなお色気は見たくないからしかたないか。
だからあれでよかったとしておこう。
結論からいうと前半はMV。後半は霊感少女もので最後は青春映画でした。