店主様の下にいた時はいろいろな理不尽に気づくことはなかったけれど、今となってはその全てが欺瞞に満ちていたのだと思わずにいられない。
感謝だってしていたし、情だってあったはずなのに・・・はたして本当にそうだったのか自信がなくなっていた
少なくともライザール様は私の目論見を知り憮然とされたようだった。恩のある方を非難されたくなくて反発を感じたけれど、おそらくライザール様が正しかったのだろう。
ライザール様は兵を率いてカマルを捜索されたが、すでにもぬけの殻だったそうだ。あれ以降店主様の消息は知れない。どこへ行かれたのかは知りようがない。店主様への疑念が生じたとしても、捕縛されずにすんでよかったさえと思えてしまう。
私が本物のレイラ様ではないことをたとえ店主様が知っていたとしても・・・そんな風に考えるのは甘いのかもしれない。