先ほどライザール王を出迎えた時の状況を思い出したらため息しかでなそうにない。ライザール様に無関心な姫だけに不安はつきない。

 

・・・大丈夫だといいけど・・・心配だわあせる

 

シンクロ率はあがってしまうがいざとなったら私が出るしかないだろう。

 

別に豪華なお食事が気になるってわけじゃないわ。

 

でもこの顔合わせは今後の姫の立場やライザール様との関係にも影響するだろうことは間違いなかった。

 

夜になり月がのぼる頃豪華絢爛な披露宴は始まった。

ライザール王と並び着席した後、続々と広間に来る賓客の列を窺う。

 

既婚者ばかりだがやはり夫人の同伴者の姿はないようだ。

広間にいるのは踊り子や接待をする侍女達だけだった。

 

私、目立ってるわね・・もっとも今は姫に任せて様子を見ていたため、姫が無関心なのか装っているだけかはわからなかった。

 

広間にいる男達がこちらを無遠慮に窺う視線を感じながら次々と前に進み出て祝いの祝辞を述べる中、一際異彩を放つ人物がいた。

 

宰相のアラムは恭しくこちらに会釈したが、その顔はベールで被われており人相はわからなかった。

 

王の前であってもベールをとることもなかったが、ライザール様は気にした様子もない。

 

私の関心を引いたのはその声だった。

 

――この声、確かどこかで・・・

 

言語が違うため印象は異なるものの、ふと店主の顔が脳裏をよぎった。

 

まさか・・店主さん?

顔はわからないが、背格好や髪の色や印象はかぎりなく近い気がする。

 

気になるわね・・ライザール様に確かめた方がいいかしら?

 

→宰相について聞いてみる

 

『ライザール様・・アラム様はどのような方なのですか・・?』

 

そう尋ねたらライザール様は一瞬訝し気にこちらを見たものの、

一拍の間の後教えてくれた。