う・・・それを食べなきゃダメ?ガーン

 

異様な光景の後で食欲がすっかりと失せてしまう。姫が小食なのはこの辺りにあるのかも・・・壮絶だったものあせる

 

しかしこのやりとりを見ていたライザール様がこちらに皿を差し出した。

 

「そら、ドクロ見は済んでいるから安心して召し上がるといい」

 

見るとこんがり焼けたラム肉と野菜が盛られた皿のようだ。

 

餌付けしてくださるのねドキドキ・・なら遠慮なくいただくわ!

 

侍女は何か言いかけたが、ライザール様の無言の圧に大人しく従う。

 

主人を守るために仕事熱心なのはいいけど、さすがにあれは微妙だわあせる

 

『いただきます、美味しそう』

 

手始めにラム肉をいただいてみた。絶妙な焼き加減とスパイスが効いていて美味だ。思わず頬が緩んでしまう。

 

付け合わせの温野菜やブルグルを一緒に食べたらまさに至福のひと時だった。

 

ドクロ見のことなどすっかりと忘れてしまう。

しかしよく見れば使ってる食器も銀細工だったからそういうことなんでしょうね。

 

程よくお腹が満たされたから別腹にはフルーツが良さそうね。

 

クリスタルのフルーツスタンドに盛られた果物の盛り合わせは当然だけど本物だ。

 

真っ先に目についたのは真っ黒で艶やかな葡萄だった。

 

それと、いくつかの小ぶりの果物をお皿に取るとさっそく葡萄からいただいてみた。

 

う~ん、やっぱり甘くて美味しいわ。

先ほど料理と一緒に振舞われたワインも美味しかった。

 

「良い食べっぷりだ。よほど・・気に入られたようだな」

 

ライザール様の言葉にはどこかからかう気配があったが、素直に頷き返す。

 

『有言実行ですわ。だってふくよかな方がお好みなんでしょ?』

 

言葉の応酬を楽しみながらそう返すと、ライザール様が「結構」と満足げに頷いた。

 

もちろんひそひそ話だから周囲に聞かれる心配はなかった。

 

気にしない気にしない

 

そんな私達を見た大臣らがまたひとしきり噂話に興じる姿があったがいちいち気にしていては身が持たないだろう。