宴もたけなわだったが夜も更けてそろそろお開きかと思われた頃その騒ぎは起きてしまった。

 

「一体何事だ」

 

真っ先に席を立ったライザール様が騒ぎの現場である庭に駆けつけるのを見た私も包みを侍女に押し付けると慌てて後を追いかけた。

 

少し遅れて現場に到着した私が見たものはひどい光景だった。

衛兵に取り押さえられているのは13、4才の少年だったのだ。

 

その場で衛兵を問い詰めるライザール様がしきりに少年の安否を気遣っている様子であることに安堵しながら事態を見守る。

 

どうやら王宮に忍び込み直談判をしにきたようだ。

 

しかし運悪く衛兵に見つかってしまい捕らえられてしまったらしい。

 

ライザール様はどうされるのかしら・・?

 

少年の話がなんであれ、恩赦があればいいけど・・

 

→口添えをする

 

ライザール様ならば話を聞いてくださるかもしれないわ。

そうね、ダメ元でもいいから言ってみよう

 

『ライザール様、まだ子供ですしどうか寛大な処置をお願いいたします。』

 

私の差し出口が功を奏するかはわからなかったが、居ても立っても居られなかった。

 

するとそこへさらなる助け船がなされた。

振り返ると宰相のアラムだった。

 

「ライザール王、私も姫に賛同いたします。神聖な式が控えております、どうかお忘れなきよう」

 

なんだか忠告めいていたが、ライザール様はあっさりと頷いた。

 

「わかっている。少年、お前の話はわかった。だから今日は大人しく帰るがいい。おい、誰かこの少年を門まで送ってやれ。手を出すことはこの私が許さない、皆肝に命じることだ」

 

まさに鶴の一声だった。畏まる様子の衛兵の姿を見る限りでは安心かしら?