私も覚悟を決めるべきかしら・・・

 

真意を問うように見つめ返したらライザール様の強い眼差しが私を見ていた。

 

やはりその琥珀色の双眸は姫ではなく私を見ているのだと感じた。

 

もっと私を見て欲しい・・

 

この婚姻は政略結婚だったし、ライザール様だってそのつもりで婚姻を決めたはずだけど・・

 

そんな彼にロマンティックな恋愛を求めてもいいのだろうか?

 

貴方が求めてくださるのは私なの・・?

でももしそうならやっぱり戸惑いだってあった。

 

出会ってからまだ二日しか経ってないから目の前のこの方が、NPCなのか私と同じゲームの参加者なのかはまだ確信がもてないけど・・

 

繋いだ手の温もりや眼差しに込められた欲望を感じるたびにどんどん絡めとられてしまう私がいた。

 

「ライザール様、今宵は月が綺麗ですよ、姫とご覧になってはいかがでしょう」

 

いつの間にか控えていたらしいアラム様の勧めもあり、ライザール様と夜の庭園を散歩することになった。

 

手を繋いだまま賑やかな音楽やさざめきから逃れるように庭に出て散歩道を進むうち、胸の高鳴りと共にその先に進みたいと感じている自分がいた。

 

隣りにいるライザール様が私と同じ感情を持つ人なのかやっぱり気になってしまう。

 

言葉をいくら交わしてもそれだけではわからないことはあるわ。

口ではどうとでも言えるもの。

 

だけど例えば同じ風景を見た時に感動を共有できたら素敵じゃない?

 

無言で月を見上げている彼の横顔を見ていたら、いつか砂漠で見た無限にも思える星空を見たことを思い出した。

 

 

『ここに来る前砂漠で満天の星空を見たけどとても綺麗でした。

ご一緒できたら良かったわね』

 

なんとなく予感を感じながら話を振ると、ライザール様は静かに頷くと言った。

 

「ああ・・そうだな。私も共に見たいと思っていたが、そなたもだったか」

 

別に確証があったわけじゃないけど、もしかして・・