暴かれたくない秘密を抱えた私が、ダーラを詮索する意味があるのかもわからないわね。私が来るより前からダーラは王宮での地位を保っていたし新参の王妃の指図など面白くもないはず。
だからといって侍女が不自然に入れ替わるのを見て向ぬふりをするのも限界だったからダーラを問い詰めたがあっさりとかわされてしまい八方ふさがりになってしまった。
やっぱりダメだわ・・このまま放っておくことなんてできそうになかった。
「待って、ダーラ。この際だからはっきりさせましょう。女官長として王妃の質問に答えられないの?」
こんな言い方卑怯かもしれないけどダーラはきっと気にしないわ。
案の定ダーラはピクリとも表情を変えずに言った。
「でははっきり申し上げますが、全ては御身のためでございますれば」
だから追及は無用とばかりに踵を返したダーラは去って行った。
怒らせてしまったみたい。女官長とは思えない威厳があって内心ヒヤヒヤしたわ。
その時、アーニャが慌てて近寄ってきたかと思うと、まだ動揺が冷めやらない私にライザール様の来訪を耳打ちした。
約束はしていないから本当に急な訪れだったけど密偵の性かしら、切り替えるのは得意だ。
だから動揺を気取られないように振舞うこともできたけど、でも同時に今の自分の気持ちを押し隠したくないとも思ってしまった。