確かなことは目の前のこの方を愛しているという強い思いだけ・・
納得いかない風な私の様子を見たからか、ライザール様が諭すようにおっしゃった。
「ダーラにあるのは揺るぎない忠誠心だけだ。己の命すら王のためには投げ出すだろう。私はそんな生き方をそなたには望まない。そなたはまだ若いし世界は輝きに満ちていることを・・これからゆっくりと知って欲しい」
――ライザール様!!
それはとても含蓄のある言葉だった。
だって貴方は私にとって尊い光だもの・・
己より他者を優先する生き方をずっとしてきたから、初めて自分の道を選び取った時、選択肢の多さに戸惑ってしまった私には
・・とても重い言葉。
貴方を愛して密偵からただの女になってしまった私にはダーラのような生き方はできなかった。
もしダーラが己の信条のために全てを犠牲にできるのだとしたら・・
それがダーラにとって心から望むことであるならば何も言えないわ。
そんな彼女の生き方を貴方が認めるならば・・
だけど同時にふと違和感も覚えてしまう。
なぜかしら?
ダーラから貴方に対する情をさほど感じないから?
そんなはずないのにね・・・