この仕事を引き受けてから随分経つ。・・・そういうことか!
永らえる・・と「店主」は言ったが、根本的な解決はできないのか確かめてみるか?
疑う余裕もなく薬の入った丸薬を奪うように受け取り口に押し込み飲み下した後、こちらを伺う「店主」に尋ねてみた。
すると奴は艶然と言いやがった。
「それは難しいが不可能ではない。貴方の一番大事なものをいただくことになるよ。それでも構わなければかなえてあげよう」
―――シリーン!?
奴に願いを叶えてもらうには代償が伴う。店主を差し出した代わりに俺は自由を得たが、皮肉にも大蛇は「店主」の姿を模した姿になってしまったばかりだった。
そして得た「店主」の知識で俺に解毒薬を寄越した・・そして俺はそれに縋らなきゃ余命いくばくもない身だった。これまでと何が違う・・?
まるで呪われたサルの手みたいじゃないか・・
よく考えろ・・そんなことできるはずないだろ!!
「そんなことできるはずねえよ。だからシリーンには手を出すな!!」
そう啖呵を切ったとたん奴は奇妙な笑みを浮かべた。
「これはこれは・・なんとも興味深い。我が身よりシリーンを優先するとはね・・美しい自己犠牲の精神だ・・ますます彼女に興味がわいたよ」
コイツ!!
偏執的な執拗さも店主そっくりだったし、その本性は邪悪そのものに思え手を組んだことを後悔したが遅かった。