通された台所には食卓もありどうやらダイニングキッチンのようだ。
テーブルの上に人数分の食器が並び温かな料理が並んでいた。
1,2,3・・・やはり3人分しかない。
すると私の疑問に気づいたのかトミさんが穏やかな声で言った。
「糖尿病なので・・・」
そういう事情ならば別のメニューがあるのかもしれないと納得しながら改めてトミさんに自己紹介を終えた直後私のお腹が鳴った。
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こんな時に気まずくてしかたなかったが夕飯を食べたのが遥か昔のようにも感じた。
いつも通り刹那君のお勧めの店で夕飯をとってからこの場所に来たのだが・・
まるで時間の感覚が喪失したかのように空腹を感じた。
すると微笑んだトミさんが「良かったらどうぞ・・」と料理を勧めた。
→料理をいただく
こうなっては腹を決めるしかなさそうだ。
刹那君に「いただきましょう」と声をかけた私は、出された料理に手をつけた。
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おにぎりとみそ汁とは夕飯と呼ぶには簡素だったし夜食なのかもしれない。
刹那君は胡乱な目でこちらを窺いながらうんちくでも言い出しそうだった。
恐らくだけど狐狸に化かされて泥団子を食べた、あるいは死者の国で出されたものを食べると二度と現世に戻れぬ「よもつぐへい」だとでもいうかもしれない。
鬼が出るか蛇が出るかわからないまま私は皿に盛られたおにぎりを掴むと一口齧った。