【北條紗希】

 

「でも佐久善一はまだ存命してますよね?しかも葉子は献身的に介護もしてます」

 

それは紛れもない事実だった。だからこそ決めてにかけた。

 

いや、刹那君の様子がああでなければここまで気にもかけなかったかもしれない。

 

そう、今大事なのは刹那君のあの状態だった。それと葉子が関係があるのかないのか見極めなければ。

 

「そうだな・・・だが佐久葉子にはなにかあると俺は思う。お前の入院騒ぎの時に再会したというなら本当に偶然だったのかもしれない・・だがきっかけはどうあれ愛染の様子はやはりおかしい。なにかが起きてるのは間違いない。・・もし愛染がとぼけるならばお前のライアーズアートでどうにか聞き出してみたらどうだ?」

 

!?

 

誰よりも信頼する相棒にライアーズアートを仕掛けるなんて・・

 

でもやはりそれしかないだろうか?

 

「もしくは・・如月に相談するか・・好きな方を選べ・・急いだほうがいい」

 

――よりによって科捜研の魔女に?

 

でも確かにオカルト事象ならばあれほど心強い人はいないかもしれない。

 

敵に回すと怖いけどねあせる

 

刹那君の状態は心配だし、医者でもある如月先生に診断してもらった方がいいかもしれない。

 

ライアーズアートはそれからでも遅くないはず・・・

 

→如月に相談する【結論】

 

とはいえ刹那君が素直に診察を受けるとも思えない。

 

さりげなく様子を見てもらった方がいいかもしれない。