【北條紗希】

 

「ありうるわね・・・ほら一口に「美人」と言ってもタイプは様々でしょう?私と紗希ちゃんが違うように好みも人それぞれだもの・・だからもしかすると佐久葉子は刹那君の理想の女に見えるように振舞っていたのかもしれないわね」

 

もしそれが本当ならばやはり佐久葉子はサキュバスの可能性が高い

 

華やかな場所で善一と出会い見初められたのだというし、男性遍歴を考えても魔性の女であることは間違いなかった。

 

しかし・・・富豪の善一と刹那君ではあまりにも違いすぎる・・

男性なら誰でも誘惑できるのが夢魔の特技なのだと言えばそうなのだが・・

 

かたや富豪で還暦過ぎの善一と、まだ若く安月給の刑事でしかない刹那君だということがやはりひっかかった

 

それともすでに善一に飽きて別の男を物色している段階なのだろうか?

 

その可能性も考慮すべきかもしれない。

そもそももし佐久葉子に悪意があって刹那君に近づいたのだとしても、彼女の獲物が刹那君だけとは限らないことに改めて思い至る。

 

1年以上延命されている善一に対し、刹那君は数日であの状態になってしまったのだ。そう考えれば時間は残されていないのかもしれない。

 

やはりここらでどのような方針で捜査するか決めなければ・・・

 

→佐久葉子は死霊である【結論】

 

結局私は刹那君の肩に霊を目視したという如月先生の意見を採用にすることにした。私に霊感はないしもどかしさは感じてもやはり専門家の意見は見過ごせない。

 

もし佐久葉子が死霊であるならば、獲物である刹那君にははっきりと見えて私には曖昧な存在でしかないこともあるだろう。

 

むしろ女だからこそ認識できないということもありうる。